チビチビと夜のお供は、ルイ・ジャドのモレ・サン・ドニ、2016vt.です。 大手ネゴスのまとまりの良さを、今日も感じさせてくれるか。 ジョセフ・ドルーアンにしても、ルイ・ラトゥールにしても、ブシャールにしても、ブルゴーニュの大手ネゴスの大手たる所以は、たくさんの人に愛されるワイン造りをしているからに違いない。芸術品とも言えるようなものは、小さなドメーヌの領域で、その質や価格を含め、住み分けられているのだと思う。 やや濃い目のルビー、透明感のある液体。 ラズベリーのフレッシュで瑞々しいアロマ、そして特徴的に寄り添うのがブラックチョコ。 リッツ・カールトンにある重厚なラウンジが似合いそうな香りがする。 いきいきとジューシーなベリーの果実味が、鼻腔に抜けるチョコやオークのアロマと共演すると、これはこれでエレガント。余韻はストレートティーのようなものが続くような感じがする。 ルイ・ジャドは、ニュイ・サン・ジョルジュが、佐藤錦かと思うほど「日本のサクランボ」を彷彿するくらい、これはこれでエレガントな味わいを経験したが、このモレ・サン・ドニも記憶に残るものになる。

okok530