本日の2本目は、パストゥレイユ・ド・クレール・ミロンです。メドック格付け第5級のCh.クレール・ミロンのセカンドになります。 ムートンを保有するバロン・フィリップ・ド・ロートシルト氏がオーナーです。ムートンを長男とすると、次男がクレール・ミロン、三男が同じく第5級のダルマイヤックと言われております。つまり、同じオーナーの三兄弟。 クレール・ミロンは、ポイヤックのラフィットとムートンに挟まれた絶好の立地と言えますが、1970年にバロン・フィリップ氏が所有するまでは、所有者の移転や度重なる売却や分割相続などにより、荒廃していったようです。 バロン・フィリップ氏は分散していた畑を次々と買収し、整備や再編を繰り返して近代化を進めてきた結果、パーカーさんにも「クレール・ミロンは過小評価されている」と言わしめるにまで、名声を回復しています。 このセカンドは2009年の初リリース。パーカーさんはこのシャトーのグランヴァンに「最も外向的で若いうちから評価しやすい」と述べており、その他一般的にもクレール・ミロンは「早めに飲む必要がある」と言われているようです。 なるほど、納得です。 グランヴァンにさえ、そう言っているのであれば、セカンドは間違いなくその傾向通りだと思います。 15年vtにも関わらず、いい感じの熟成感。 もう、長熟のボルドーと決めつけるものではないのでしょう。 カベルネS46、メルロー35、カベルネF15、あとはプティ・ヴェルドとカルメネールのブレンド。 濃いガーネットの色合いに、濃い味わいの期待が膨らみます。黒系果実の香りに濃厚なジャムやチョコの香りが混じります。そしてリコリスやアニスなどの甘系スパイスの香りも。甘系の香りは本当にそそります。 飲みましょう。 柔らかな酸味と鼻に抜ける豪華な甘い香り達がいいです。タンニンは、荒々しいものを量は少しという感覚。これらが余韻も長く楽しませてくれます。 いいです、なかなか美味しい。 私は偉大なるグランヴァンをいただいたことがないですが、こうなると飲んでみたくなりますね。

okok530