『No.1292 ポテンシャルの高さ』 【農民ロッソ/2021】 ココ・ファーム・ワイナリー/日本・栃木 ・メルロ 35% ・カベルネ・ソーヴィニョン 30% ・マスカット・ベーリーA 24% ・ドルンフェルダー 4% ・甲州 4% ・その他 3% 合わせた夕飯 ・肉豆腐 ・里芋の煮っころがし スクリューキャップを開け、グラスに注ぐ…少し淡いレンガも感じる色合いのガーネット。そして注ぐそばから果実の甘やかな香りがふんわり感じさせてくれる。いちごやブルーベリー。ほんの少しだけ青いニュアンスも。 そして一口…あ、うんまいコレ！まず初めに感じたのがマスカット・ベーリーAの風味。いちごジャムの雰囲気。これが美味しい。いちごジャムの他に、ブルーベリーやカシスのような少し野性味のある果実の香り。メルロっぽい柔らかなアタック。だけどどこかしゃっきりとしたボディ感。この感じ良いなぁ。酸味がアクセント的にキュッとくる。その酸味が果実のほのかに甘やかな味わいと共に感じられる。 液体にきれいに溶け込んでるタンニンや、ほのかなスパイス感と塩味。どっかにチョコレート的なものも感じたり。え、農民ロッソ久々に飲んだけど、こんなに味わい深かったっけ？ 味わいはしっかりながらも、重ったるくないボディのせいか、醤油ベースの肉豆腐との相性が実に素晴らしい。味の染みた豆腐や肉を啄みながら、農民ロッソを一口…いやぁなんて多幸感。そうなると少し甘めに煮た里芋も合わないわけがない。ワイン煮少し感じた青いニュアンスがオクラに寄り添うように合うのは、フラグ回収といったところか。 日本の赤ワインのポテンシャルの高さを感じさせる一本。久々の農民ロッソに酔いしれる。 ごちそうさまでした！

カリヤカ・ズノリ