『No.1340 驚くべきエレガントさ』 【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール/2014年】 アンヌ・グロ/フランス・ブルゴーニュ ・ピノ・ノワール 100% 合わせた夕飯 ・焼き鳥盛り合わせ(贔屓の店で購入) ・塩昆布キャベツ ・炊き込みご飯 抜栓し、グラスに注ぐ…妖艶さとフレッシュさを感じさせる鮮やかなルビー色。木苺やさくらんぼのような甘やかで少しワイルドな果実香と、スミレやバラのような芳しい花の香り。奥底にほんの少しだけ腐葉土的な湿ったニュアンス。 そして一口…もう一口…ヤバい、素晴らしい！ベリーやチェリーの軽快な果実味、花のアロマ、後味に少しくるスパイスとミント。タンニンもしなやかで心地良い。何よりこの引っ掛かり皆無なシームレスさが秀逸。もう驚かずにはいられない。何、この飲みやすさは！ 僕は、アンヌ・グロと言えば、キュヴェ・マリーヌしか飲んだことがなく、赤をいただくのは今回初めてで、アンヌ・グロを語るべきでないど素人だ。だからこそだろうか、この面くらわんばかりの美味しさに驚きを隠せない。 こんな素晴らしいワインに、近所のテイクアウト焼き鳥を合わせるなんて、なんて不届きものだ…と思われるかもだが、いやはやこれが実に絶妙な相性の良さ。たれ風味のつくね、皮、モモ。こちらを一口食べながら、クッとワインを。優しいタッチに、フレッシュな果実味、複雑さを見せつつのアフターに、すっと流れ込み、口中のリセットも。このアフターのちょいミントが切ないくらい。 飲み進めていくと、紅茶的なニュアンスも垣間見えたり。妻も絶賛で、ふたりして杯が止まらない。 こんなエレガントなワインは久しぶり。美味しくいただけました！ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ