『No.879 手玉に取っている感』 以前も書いたが、最近のコンビニフードはクオリティがグンと上がってきてるように感じる。今日は帰りも遅いな…ってことで、夕飯はいらないと伝え、帰り道のコンビニに立ち寄り、今夜のつまみをせっせと買うわけで。 そんな今夜のコンビニメニューは… ・ケイジャンチキン ・チリコンカンとフライドポテトのチーズ焼き ・麻婆茄子 ・野菜の天ぷら 気がつけばわりかしスパイシーで僕好み。特にチリコンカンとポテトなんて、まるでウェンディーズの看板メニューじゃん！一軒だけあったウェンディーズも一瞬でなくなってがっかりだった自分には嬉しい限り。そして麻婆茄子。これがめちゃくちゃ好きで。ちなみに野菜の天ぷらは妻が買ってきたスーパーの総菜のおこぼれ。あざーっす！オクラと茄子と椎茸を塩で味わうとしよう。 そんな今夜のつまみに合わせるべく、フランスはボージョレのジェローム・バルメのテット・ド・シトロン2020年をお供に。おぉ、大好きジェローム・バルメ。薄旨ガメィの天才だと僕は思うわけで。 抜栓し、グラスに注ぐ。液体の色合いは正にフレッシュそのもの。香りの方は…ベリー系のチャーミングな香りの奥から少し感じる。青みがかったようなニュアンス。ふむふむ。そして一口…あぁまず感じられるのは、香り通りのキュートでキャッチーなベリー系の果実味。酸味はそこまで強くなくあくまでアクセント的に。ほぉ、果実味こそ豊かだが、だらっとした甘さは皆無。後味すっきりなのは、ほのかにほろ苦いアフターとタンニンにせいなのか？ 一口一口…と重ねるごとに感じる旨味。爽やかな飲み口ではあるけれど、さっぱりだけに逃げてない感が何だか嬉しい…書いててよくわかんなくなりそうだけど。 今夜のスパイシーでエスニックな料理に、思いの外合う。チリコンカンにほんと合うわぁ…美味しいわぁ…また飲んじゃうわぁ…ってな具合。ケイジャンチキンもお手のもの。ちょいと辛めでスパイスの加減がカリッカリの麻婆茄子にもまた合う。ホントこういったクセ強めなつまみを手玉に取ってんなぁ。 しばらくすると、ワインも馴染んできたのか、味わいのまとまりが出てきた感があって、これまた美味い。果実味、湿った感のある青さ、中心にある旨味、ほろ苦さ、儚さのような余韻が一体となって、僕の口に飛び込んでくる。そして僕はセレクトしたつまみで迎え撃つ。 至福の一時…ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ