サルタレッリのヴェルディッキオ100%のクラシコ、同じくヴェルディッキオ100%で単一畑のトラリヴィオがとても美味しく、コンディションも抜群だったので、思い切って上級キュヴェを試してみる。こちらもヴェルディッキオ100%。 グラスに開けると、明らかに濃厚な黄金色の色味。粘度も強く、あれっと思ってラベルを見ると度数15.5%。そして、グラスに鼻を近づけずともバシバシ香ってくるトロピカルフレイヴァー。あまり調べずに購入したため、前述の2本との方向性の違いにビックリする。 香りは南国フルーツや熟したりんご、甘い蜜。口当たりも見た目や香りどおりの濃厚な熟した果実味がねっとりとした食感とともに広がる。意外と後半はドライで綺麗な酸と程よいミネラル感が辛口に仕上げてくれる。でもやっぱり鼻腔に残るアロマが甘くスパイシーでクラクラする。 同じ生産者の同一品種でも、こんなに味わいが異なることに感動すら覚える。もっと言えば、ヴェルディッキオだと分からないぐらい個性的。笑 そして個人的な好みで言えば、断然エントリーラインのクラシコが一番。ついトラリヴィオ、そしてこのバルチャーナと続く。(自分にとっての)ワインの美味しさは価格に比例しないということを改めて実感したワイン体験だった。 もちろん、好みとは違えどバルチャーナも上品で全体のバランスやコンディションが良く、優れたワインであることは間違いない。

hbk