寝酒でいただくのは、マルク・ペノ・トリ・マルトロード、2019vt.です これも、色んな方々がお飲みになっているのを見て、勝手連鎖です。いつもココで魅力的なワインを教えていただき、感謝でございます。 しかし、これ、すごい。美味しいけど、マルク・ペノ氏のことを調べたりしたら、「そんなんでいいのか？」と、余計な老婆心が生まれてくる。 ロワールの自然派の造り手。 ワイン造りに情熱をかけすぎたのか、採算度外視の運営は、2007年に財務危機に。翌年にはスポンサーが付いて、危機を乗り越えます。「名選手、名監督にあらず」とでも言うところでしょうか。 ムロン・ド・ブルゴーニュ（ミュスカデと同じらしい）、グロブランを丁寧に手摘みで収穫。しかし、この種はどちらかというと安価なワインに使用される品種で、これもドメーヌを苦しめる要因のひとつ。しかし、12時間掛けてじっくりとプレスすることで、香りと旨みを引き出します。シュール・リーだけではさっぱりしたワインしかできないと言われておりますが、そのあたりをカバーしている。実際、味もアロマもしっかりしている。 パッと見た目はやや緑かかったイエロー。 軽快なリンゴとメロンのアロマが、グラスから立ち昇る。ほんの少しグレープフルーツ、洋梨。果実味が本当に豊かなワインです。 かなり美味しい。口の中でも瑞々しい果実が大きく広がります。適度な酸味、甘美。余韻も長く、本当にコスパとか考えると、心配になるようなワインだと思います。

okok530