『No.809 3人のおじさん』 先々週の金曜日4日の話。 いつの間にやら、飲んだレポートのアップが遅くなりつつある。決してめんどくさいというわけではない。家族と食事を囲むと、僕も妻もそこまでおしゃべりではないが、」いろんな話が出てくる。そして最近娘の話が達者になってきて、会話にぐんぐん首を突っ込んでくるようになってきた。 となると、グラス片手に…なんて、やってる場合じゃないのである…なんて言い訳をかましつつ。 そんなこの日の夕飯のメニューは… ・ハヤシライス ・トマトと溶き卵のスープ おぉ、久しぶりのハヤシライス。そしてこの日はフランスのドメーヌ・シャウ・エ・プロディージュのレ・グロ・ロコー2017年をお供に。たっぷりとした中年男性が肩を組みつつ、仲良く歩く後ろ姿が印象的なエチケット。いわゆるおじさんワインというやつである。ガメイとグロロー、そしてコーが3等分づつブレンドされたこのワイン。なんともたまらんもんがあるなぁ。 抜栓しグラスに注ぐと、比較的さらりとした液体。フレッシュ感を感じるなぁ…なんて思いながら、香りを…あらら、ちょいとやんちゃ感が感じられる。少しなのだが、腐葉土的な土の香りと家畜小屋的なニュアンスが。まぁ、スワリングすればそこまで感じなくなるのだけど。そしてその奥にはベリーやチェリー系の赤果実の香りが感じられるわけで。 そして一口…うっ、何だかギスギスした味わいだなぁ。そして喉の通りもギスギス感が否めないなぁ。まず比較的強い酸味。キツっとグラスを放りなげたくなる…まではいかないが、わりと強いかな。そして果実の風味を感じるんだけど、どこか雑味のようなものを感じたりもするわけで。香りの方で書いた、家畜小屋的な還元ニュアンスが飲むときにも時折感じたりするわけで。そして、これが自分的に一番強く感じたのだが、喉を通る時のギザギザしたような違和感。 それぞれの味わい(酸味や果実味や旨味や渋味)の主張が殊の外強くて、調和がとれていないような感じ。ただ、美味しさやこのワインのポテンシャルの片鱗も感じたりするので、もしかして、まだ飲むタイミングではなかったのかな…と思ったり、もしくは個体差なのかな…なんて思ったり。 一応、寝かせ用に2015年もキープしているので、また頃合いを見て楽しむとしよう。ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ