スペインはフミーリャのワインです。ボデガス・サン・イシドロの、グラン・レゼルヴァ、1993vt.です。 この度は、垂直で3本を頂く1本目です。 このボデガスは、1934年にスペイン初の協同組合として、ムルジア州フミージャに設立されました。この地の主要品種であるモナストレル（仏ではムールヴェードル）の研究にかけては、疑いなくスペインのリーダー。 早熟で糖度が高くなりがちなモナストレルは、フミージャの瘦せた土地に適合し、タンニンのしっかりした超熟型のワインを生み出します。また、この協同組合は、フィロキセラ禍を受けていない広大な畑を有しており、バックヴィンテージを大切に貯蔵しています。 さて、1本目は1993年。 濃い目の赤黒い液体。 結構熟成を感じる。黒果実を中心とした、比較的軽い香り。 うん、進んでいます。ややピークを越えたような、年老いていく淡い雰囲気を感じるエントリー。軽い果実味の奥に、微かな甘やかさがある。そして、甘やかでサラリとしたタンニン。このあと1988年、1974年と続きます。最初の1本が、これだけ熟成感を出していると、さらに古くなる次のボトルが心配になります・・・。

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