シャトー・サン・タンヌ　バンドール　ルージュ　2009 産地　フランス　プロヴァンス地方　AOCバンドール 品種　ムールヴェードル60%，グルナッシュ20%，サンソー20% アルコール度数　12.5% クロージャー コルク 外観は深いルビーで縁はわずかにレンガ色です．ブルーベリー，ブラックベリー，ブラックチェリー，プルーンの深い香りや，ジビエや血液を思わせる生々しい香りがします．アタックはなめらかで，まろやかな甘みがあります．酸はなめらかに感じられ，黒系果実の深い果実味としっかりと調和．渋みは多いながら完全にこなれておりシルクのようです．味わいの後半にも深くて温かみのある果実味がしっかりと残り，ローズマリーやエストラゴンのようなハーブの香りやシナモンのスパイス感がさらに追いかけ，とても長く複雑な余韻を残します．とても美味しいと思います． バンドールはマルセイユの東，トゥーロンの西に位置し地中海に面する，赤・白・ロゼの生産が認められたAOCです．赤はムールヴェードル主体で木樽熟成18ヶ月以上，ロゼはムールヴェードル，グルナッシュ，サンソー主体，白はクラレット種主体です．こちらのシャトー・サン・タンヌの10年熟成もの，素晴らしいです．このシャトーは現在6代目とのことですが，400年前と全く変わらない醸造とのこと．南東向きの粘土石灰質土壌，古木のムールヴェードル60%，グルナッシュ20%，サンソー20%を古樽で熟成．バンドールで最も繊細なバンドールと言われる赤ワインだそうです．

齋藤司