ドメーヌ・デ・ティユルは、フランスのブルゴーニュ地方、コート・ド・ニュイ地区、ジュヴレ・シャンベルタン村に位置しています。 全体で約 8.4ha を所有(8ha:ピノ・ノワール、0,4ha:シャルドネ)し、村名ワインからグランクリュ(Bourgogne、Côtes de Nuits Villages、Fixin、Geverey Chambertin、Chapelle Chambertin(grand cru)など)まで生産しています。 所有者はリヴェラ家です。1920 年から代々家族経営を守り続けており、フィリップ・リヴェラ氏によってワイン造りが始まりまし た。 現当主である 27 歳のダミアン・リヴェラ氏は 4 代目、情熱にあふれる彼は、父 Philippe の代ではほとんどのワインを ネゴシアンに販売していましたが、ダミアンの代になり 2007 年よりこの地が持つ素晴らしいテロワールと彼の醸造技術、また 熱意によって ワインは今まで以上のすばらしい味わいを提供してくれています。 ブドウ栽培にはリュット・レゾネを使用し、 なるべく自然に近いかたちでブドウを栽培しています。 (リュット・レゾネ とは: 減農薬農法(化学肥料、農薬を必要最小限に抑えた農法)でフランスではファレ(Farre)という機関 (1993年創立)によってそれらの規定は定義されています。 現行農法を見直し、ブドウ、また環境にとってより良い方法を 探究、実践しています。)また、代々受け継がれたこの土地でのワイン造りのリベラ家の経験と若き当主の情熱と想いがワイ ンの味わいに反映されているすばらしいドメーヌであると考えます。 ジュヴレ・シャンベルタン・クロ・ヴィラージュは、このドメーヌのセラーのすぐ隣の畑に位置しています。1920 年当時からの歴 史ある畑で、大変日当たりもよく、ここで栽培されるブドウの樹の平均樹齢は約 60~70 年。栽培密度も 10,000 本/ha と高い ことから収穫される果実は非常に凝縮されていて豊かな果実味と複雑さ深みのあるワイン造りを可能にしています。 テースティング: きれいなルビー色に熟したプラムなどの豊かなアロマを思わせます。またブルーベリーのコンフィチュール、フランボワーズな など赤系果実。甘草やシナモンなどのエピス、またクレームブリュレなどを思わせるキャラメル、そしてほのかに動物の皮な どのニュアンス。口当たりは非常にやさしく滑らか、絹のような繊細なイメージを描かせます。また凝縮した豊かな果実味と酸、 タンニンとのバランスがよくとれており、やさしく上品なピノ・ノワールの素晴らしさを感じて頂けるワインであると考えます。

Yutaka Igarashi