澄んだ輝きのある、黄金がかった淡いイエロー。泡は細かく、断続的に立ち上がると同時に勢いもあり、グラスの縁で重なる程の持続性もある。成熟度が高く、熟成のニュアンスが見える外観の印象。 香りの第一印象は開いていて複雑。特徴として、リンゴ、洋梨、花梨、アカシア、ヘーゼルナッツ、パンドゥミ、ヴァニラ、蜜蝋等。熟成感があらわれ、複雑性のある印象。 アタックはやや強く、甘みはソフト。爽やかな酸味と、優しい苦味。豊潤でスリムなバランス。アルコール感はやや軽く、余韻もやや短い。 成熟度が高く、豊かなワイン。提供温度は８度未満、グラスは小ぶり。 ドラッグストアに立ち寄った際、元から3000円を超えないが値引き後で2000円強になっていたのと、シャンパーニュの名前に惹かれモノは試しにと購入。おそらくは Charles Vercy Cuvée de Réserve Brutと同一品？リカマンとネットで熟成年数がブレていたり、絶賛されているような記載が見られるが値段故にご愛嬌。インポーターのカタログに記載がないのは可愛そう。詳しい解説はRed Red Wineさんにお任せし、私は味わいからのアプローチを。 麦わらがかった透明感の強いイエロー。グラスにサービスしてから時間が経っても、細く連続した泡が続くところに品格を感じる。 瑞々しいリンゴをコンポートしたような甘やかさや、香ばしいブリオッシュ、わずかなローストしたナッツにカスタードのような香りが混じり合う姿は、シャンパーニュとして納得させてくれる風味とボリュームを兼ね備えている。 グラスを傾けると、前途の香りを飲み込むような楽しさがあるものの、口中での味わいは至ってシンプル。あまりにも鮮やかに過ぎ去っていく味わいは、ノンドゼとは違ったドライさを体感させてくれる。 襟を正したお店でシャンパーニュですと出されると首をかしげてしまうものの、ワイン通の方にクイズ形式でシャンパーニュを見つけてきたと出されると、流石ですと手を叩くような品質。 現在の流通価格を考えると3000円に満たない価格でシャンパーニュを楽しめるとなれば嬉しいが、セール故の1000円が非常に価値を持つライン。いずれにせよこの価格でボトルを開けられるのであれば何一つ文句はない。 できれば晴れた日、時間に余裕があればなおさら。人数を問わず、立食のような大人数でも。熟成の浅い白カビタイプ、アーリオ・オーリオ、宝満山。

瀬戸 咲弥