アメリカ西部のカリフォルニア州ナパ・ヴァレー、ケンゾー・エステイト 紫2018。メルロー87%、カベルネ・ソーヴィニヨン7%、カベルネ・フラン3%、プティ・ヴェルド3%。 色味は赤身の強いガーネット、香りは良く熟したブラックチェリーやブルーベリーの濃厚な果実香に、カカオやロースト感豊かな樽香、リコリスのスパイス香。 飲み口は厚みある口当たりにふくよかな果実味、タンニンはキメ細かく柔らかでさらさらとしており、酸味はまろやかで優しい。 ケンゾーは全般ボルドースタイルだが、紫はメルロー主体でボルドー右岸イメージ、紫鈴や藍などはカベソー主体でボルドー左岸イメージ。紫は優雅な厚みで、開けた直後から美味いワイン。 紫とは日本あるいはヨーロッパで最も高貴な色とされる色。随分と飲みやすく親しみやすい貴族様だが、さすが貴族様だけあって奥行きが深い。そしてお値段も、高い… 余談だがボトル底の窪みが恐ろしく深く、人差し指がほぼ真っ直ぐ入るほど。そのおかげか、ボルドー型のボトルだが一回り大きく立派に見える。貴族は見た目の偉大さも大事。

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