フランスのシャンパーニュ、マキシム・ブラン ブリュット ミレジメ2007をグラスで。ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール。 色味はオレンジががった深いゴールド、泡は細かく立ち上る。香りは赤リンゴにアプリコット、蜂蜜、やや香ばしいブリオッシュ。飲み口はふくよかな果実味に深いコク、そこに綺麗な酸味が縁を彩る、エレガントな男性の印象。 シャンパーニュの中でも厚みあるピノ100%真骨頂な味わいに加え、かつ熟成感も備えており素晴らしい。とにかくファーストインプレッションの香りが非常に雄弁で、それだけでワインに没入できそう。 同じタイミングで、別のピノ100%ブラン・ド・ノワールを飲み比べしたが、そちらが霞んでしまったほど。そちらもグランクリュのシャンパーニュでしっかりした骨格を持っていたが、こちらを飲んだ後だと「ブラン・ド・ノワールだけどムニエ率が高めかな」とミスリードされてしまったほど。 ただ、ボトルで買おうとすると、ちょっと躊躇するくらいお高いのが泣き所。確かにピノ100%でミレジムと、お高くなるキーワードが並んでいるのでやむなし…。 それでも何とかして飲んでいただきたい、味わいと金銭的に男気を試されるシャンパーニュ。 余談だがヨーロッパ系言語には名詞に男女の別があるが、フランス語ではテロワールとしての「Champagne」は女性名詞、飲み物としての「Champagne」は男性名詞。なのでテイスティングした印象が男性的でも間違っていない、ハズ。

TKR