澄んだ輝きのある、淡いレモンイエロー。粘性はやや軽く、ディスクはやや厚い。若々しく、軽快な外観の印象。 香りの第一印象は、開いていて華やか。特徴として、柑橘系、青りんご、アカシア、ミント、火打ち石等、若々しく、第一アロマが強い印象。 アタックはやや軽く、甘みはソフト。力強い酸味と深みを与える苦味。スムースでドライなバランス。アルコール感はやや軽く、余韻は短い。 シンプル、フレッシュ感を楽しむワイン。温度は８℃〜１０℃、グラスは小ぶり。 パニエ……の影響で液体が濃く見えるが、実物はもっと淡く、透明感が強い。キャップシールが無いタイプではなく、透明なビニールタイプ。元々記載されていた２０２０を、強引にぶどう柄と２０２１で塗りつぶしたエチケットは割と好み。ワイン名自体が「それええやん！」らしいので間違ってないと思う。２０１７からは亜硫酸もひと桁に押さえているとの記載。 サービスするときの液体がなんとなく、とろみがあるような印象だが、香りはフュメも相まって軽快。熟したレモンやライムの皮を基調とし、熟した青りんごなど、爽やか系。ミントが少量添えられ、鉱物は湿ってゴツゴツとした印象。 香りの印象とは裏腹に、甘みは少なく、舌先に瑞々しさを与えた後、じわじわとゼストの苦味が広がっていく。舌の上を苦味が占領し、その周りに果実味が押し出されているような雰囲気。しっかりと熟したと思って食べたらまだ若かったような印象。 カプレーゼを少し炙ったもの、ホワイトクリームコロッケのタルタル添え、基本のキに出てきたパセリとレモンが大事なサーモンのロースト。 先日、喫茶店で食事をとっていると、隣のグループからワインは酸っぱいと聞こえてきたので、初心者に甘口はテンプレでなく培われたものだと改めて思った。

瀬戸 咲弥