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シラー(ズ)知らずに森の中…その27 2018 ドメーヌ・レグリエール ラ・コート・ルス モンペイルー ラングドック・ルーション/フランス 日曜日のワイン。 夕食の仔羊のステーキに合わせて。大好きなシラー100%のラングドックの赤ワイン。 この組み合わせ、完璧です! このワインに備わった南フランスのワイン特有のガリグ(野生のハーブ)の風味が、塩胡椒でシンプルに焼き上げたラム肉のシーズニング代わりになり、実に素晴らしいマッチング。 シラーといえば「スパイシー」さが頭に浮かびますが、このワインは、そこにプラスしてフレッシュハーブの香りがワインと料理の間を繋ぎます。 味わいは、酸とタンニン、果実味がガッチリ正三角形を描いていて、その上に旨みの頂点を乗っけた、完璧にバランスの取れた正四面体の構造を成しているように思います。 しかし、そこに至るまでに、実はちょっとした試行錯誤がありました。 最初、このワインをラディコングラスで飲んでいたのですが、キレイな香りやヴィヴィッドな酸は感じられるものの、「違和感」というか、これまで見当たらなかった神経質な感じが出ていて、どうにもバランスが良くありませんでした。 そういえば、このワイン、今まではすべてボルドータイプのグラスだったなぁ…と思い起こし、JSAオリジナルの大型ボルドーグラスに替えたところ、まったくの別物…いや、いつものラ・コート・ルスが戻ってきたのでした。 ちょっと、ちょっと、ちょっと! こんなに激的に変わっちゃって良いんですか? ラディコングラスでは、飲み疲れしそうに感じていた「酸の強さ」や「タンニンの尖り」がまろやかに変わり、このワインの特徴的なミルキーさがくっきり浮かび上がり、すべてのバランスがキレイに整った感じになりました。 ラディコングラスをご存知の方には説明の要もないのですが、あのグラスは、小ぶりなプルゴーニュグラスを、さらに扁平にしたような形で、繊細な香りや味わいのニュアンスを上手く拾う「拡大鏡」や「集音マイク」のような性格を持つグラスです。 パワフルなワインだと、特徴を増幅し過ぎてハウリングのような現象を起こすことがあり、今回は、まさにそのケースだと思いました。 グラスの形状、そして、そのサイズによって、ワインの香りや味わいが大きく変わるというのは、言ってみれば、ワインの基本的な「常識」ですが、その基本の大切さを、改めて学ばせてもらいました。 ところで、ワイン名にあるRousseには、「赤毛」とか「生姜」の意味があるようなので、La Côte Rousseで「赤土の丘」のような意味でしょうか? それと、Rousseの最後のeにアクサンが振られていませんので、読みは「ルセ」ではなく、「ルス」になるのではないか?と思うのですが、いかがでしょうか。
iri2618 STOP WARS
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シラー(ズ)知らずに森の中…その27 2018 ドメーヌ・レグリエール ラ・コート・ルス モンペイルー ラングドック・ルーション/フランス 日曜日のワイン。 夕食の仔羊のステーキに合わせて。大好きなシラー100%のラングドックの赤ワイン。 この組み合わせ、完璧です! このワインに備わった南フランスのワイン特有のガリグ(野生のハーブ)の風味が、塩胡椒でシンプルに焼き上げたラム肉のシーズニング代わりになり、実に素晴らしいマッチング。 シラーといえば「スパイシー」さが頭に浮かびますが、このワインは、そこにプラスしてフレッシュハーブの香りがワインと料理の間を繋ぎます。 味わいは、酸とタンニン、果実味がガッチリ正三角形を描いていて、その上に旨みの頂点を乗っけた、完璧にバランスの取れた正四面体の構造を成しているように思います。 しかし、そこに至るまでに、実はちょっとした試行錯誤がありました。 最初、このワインをラディコングラスで飲んでいたのですが、キレイな香りやヴィヴィッドな酸は感じられるものの、「違和感」というか、これまで見当たらなかった神経質な感じが出ていて、どうにもバランスが良くありませんでした。 そういえば、このワイン、今まではすべてボルドータイプのグラスだったなぁ…と思い起こし、JSAオリジナルの大型ボルドーグラスに替えたところ、まったくの別物…いや、いつものラ・コート・ルスが戻ってきたのでした。 ちょっと、ちょっと、ちょっと! こんなに激的に変わっちゃって良いんですか? ラディコングラスでは、飲み疲れしそうに感じていた「酸の強さ」や「タンニンの尖り」がまろやかに変わり、このワインの特徴的なミルキーさがくっきり浮かび上がり、すべてのバランスがキレイに整った感じになりました。 ラディコングラスをご存知の方には説明の要もないのですが、あのグラスは、小ぶりなプルゴーニュグラスを、さらに扁平にしたような形で、繊細な香りや味わいのニュアンスを上手く拾う「拡大鏡」や「集音マイク」のような性格を持つグラスです。 パワフルなワインだと、特徴を増幅し過ぎてハウリングのような現象を起こすことがあり、今回は、まさにそのケースだと思いました。 グラスの形状、そして、そのサイズによって、ワインの香りや味わいが大きく変わるというのは、言ってみれば、ワインの基本的な「常識」ですが、その基本の大切さを、改めて学ばせてもらいました。 ところで、ワイン名にあるRousseには、「赤毛」とか「生姜」の意味があるようなので、La Côte Rousseで「赤土の丘」のような意味でしょうか? それと、Rousseの最後のeにアクサンが振られていませんので、読みは「ルセ」ではなく、「ルス」になるのではないか?と思うのですが、いかがでしょうか。
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