澄んだ輝きのある、グリーンがかったレモンイエロー。粘性はやや軽く、ディスクもやや薄い。グラスの底に細かな気泡が多く付き、成熟度が高く軽快な印象。 香りの第一印象は開いていて華やか。特徴として、洋梨、花梨、アプリコット、バナナ、アカシア、アニス、パンドゥミ、コリアンダー。印象は第一アロマが強く、複雑性がある。 アタックはやや軽く、甘みはソフト。力強い酸味と控えめな苦味。ドライでコンパクトなバランス。アルコールは中程度で、余韻はやや短い。 濃縮し、力強いワイン。温度は8℃〜10℃、グラスは小ぶり。 気取らないディナーから晩酌。ホワイトアスパラガスのフリッター、ブルーチーズ、イカの塩辛。 ねっとりとした香りがとても印象的なワイン。典型的な南国とは違った熱を感じさせ、過熟した果実やセイヴィサージュな部分が入り乱れる。個別に存在する香りが、スワリングで混ざるイメージ。香りの印象とは対象的に、飲み口はかなりドライ。ライトで流れるような飲み口は、若干青さを感じさせる香りとともに、驚くほどスムーズに走り去り、ワイン名を思い出させる。以前ブラインドで飲んだこちらのワイナリーのピノ・ノワールをジョージアと間違えた記憶が思い起こされる。

瀬戸 咲弥