2019。流石のウェルバランス。ですが…。 果実味がテイストの中心。赤から青のベリーとプルーンとアメリカンチェリー…、と香りから探っていったところで、しっくりこなくて立ち止まって再考してみる。これって、ベリーというよりは、むしろグレープそのものの葡萄ジュース、もしくは炭酸抜いたファンタグレープを熟成させた感じに近いのかも、と思い至る。 スパイスやハーブや土や鉱物のニュアンスはそんなに感じない。ボリューム感ある丸っこい果実味があくまで中心。余計な要素、雑味は無し。そしていつもの綺麗でエレガントな酸。タンニンは少なくて、今飲んで美味しい、そして何年か寝かせても美味しいだろうと思わせる。ウェルバランス。今年も優秀なトロボーのショレボー。なんだけど… 毎年定点観測してるこれ、実は今回初めて「あれ？？」と違和感を感じたので、ちょっと書きます。 その違和感は、言語化するのが難しいのだけど、何というか、うん、その、あっ、いわゆる「不気味の谷」みたいな感じか。アンドロイドが人間に似過ぎると不気味に感じる、というあれ。 トロボーは優等生、いつもバランスよくて美味しい、安定してて、リーズナブル。特にこのショレボーは、そう。このヴィンテージも外してない。でも今回、初めて、この優等生が「あざとく」感じてしまった。果実味のボリュームと甘みを出しつつ、しっかり、ギリギリのところで、綺麗な酸とシルキーストラクチャーでコーティングして、丸く収める。計算されてるけど、計算しすぎてる、もしくは、計算高い感じ。我らが愛するブルゴーニュとは、ほんのちょっと、ほんとうに微妙な差だけど、何か違う、うまく説明できないけど、「そのもの」でない別の何か、に感じてしまった。 優秀なワインには違いないですよ。ここは誤解無きよう。もしかしたら、自分の体調やコンディションの問題なのかもしれない。これは、とっても感覚的なこと、それも酔っ払いのそれなので…

funza

よくわかります。 若いうちから完璧過ぎるバランスのワインに 私もfunza様が仰っているような言語化が難しい 違和感を抱くときがあります。 私はそれを「ワクワク感がない」と表現しますが、 確かに、アンドロイドが人間に似過ぎる不気味さと 通じるものがありますね！

Lara

Laraさん、コメントありがとうございます！ 自分でもイマイチ整理できてなかったんですが、Laraさんの「ワクワク感」で、ピンときました。この違和感て、時間軸と関係してますよね。若いのに不自然に完成しすぎてる、みたいな。トロボーのこの銘柄、例えば2017とかは、もう少し、土のニュアンスだったり、どこか土着性(あるいはテロワール)や未完成な無骨さを感じるところがあったんです。で、それが熟成によってどう変化してくのだろう、と想像をめぐらせたくなるような。でも、2019はある意味、より洗練されてて、今時点で、バランスよくて球体感でてきてるような感じ、で反面、地に足がついてないような、何かブルゴーニュ本来のテロワールから切り離されたような、そんな印象をもってしまったのかもしれません。 Laraさん、ありがとうございます。うん、言語化できて、スッキリしました！

funza

funzaさま とても興味深く参考になりました。飲み口が良く美味しいのだけどフッと『あざとさ』を感じるワインってありますよね。 先日いただいたコルトンブレッサンドも美味しかったですし、こちらも機会があればいただいてみたいと思います。

hintmint

hintmintさん、コメントありがとうございます！ 「あざとい」と感じること、私も多々あります、考えてみると、ブルゴーニュのライジングスターやコスパ銘柄にありがちな気がします。ほんのちょっとの頃合い、さじ加減、さらには飲む側の問題(体調やタイミング)なのかもしれないですが。もし、これ飲まれたら是非感想をアップしてください！

funza

遅いコメントで失礼しますが、丁度入手したところでした。 今週、来週はワイン会なので、来月になるかも知れませんが、近々飲むと思います。 2019のブルピノは若くしてバランス良く楽しめる点では近年では一番ではないかと思ってレジオナルクラスを中心に色々飲んでいますが、ご指摘のような面は確かにあるように思います。

chambertin89

chambertin89さん、コメントありがとうございます。 それでも、トロボーは好きなので、今後も購入対象なんですが、この時は、体調もあってか、ちょっと冷めて斜めから見るようなコメントになってしまいました。chambertin89さんのレヴュー楽しみにしてます！

funza