新幹線に乗る機会があり、夜の車窓を眺めつつ缶ワインを購入。マスカットべーリーA。約500円/300mlは割高かなぁ。 グラスではないが、外観は透明度の高い、赤みの強く若干黒紫の混ざる明るいルビー。多分グラスの底まではっきり見える。 香りは特徴的で、しっかりとした加塩バターの香りが強い。甘さは無いが、ジャムを連想させる粘度のあるもったりめの香りも。ただ、香り自体はあまり広がらない。 アタックは印象の薄い、さらっとしていて水っぽい口当たり。舌には酸味の主張が強い、と言うかほぼ酸味ばかりが先行している。アルコール感はやや強めだが、添加感のある不自然な存在感。 甘味はあまり感じられないが、渋味も無いのである程度飲み易い点、中口程度には思える。 酸味はかなり支配的。レモンやグレープフルーツ。酸の主張は強いが、丸みを帯びた酸なので飲み難いという事はない。切れ味は無い、まったり系の乳酸的な酸味。 渋味は殆ど感じられず、喉の奥が乾く程度。渋味の他には若干の生の葉の苦味やエグみが感じられる。 全体的な味わいは薄めだが、香りに表れていたバター感のもったりした熟成香は面白い。こういう香りも出るものかと興味が湧く。ただ自分がマスカットべーリーAと合わないのか、酸味ばかりでコクが無い、飲み応えのない印象。 表記は中口(ミディアムボディ)だが、ライトボディの中口という印象。

HighField07