シャトー・ベルヴュー 2011 マルゴー村境界線近く、ジスクールに隣接する高いポテンシャルの土壌を持つシャトー・ベルヴュー。 投資銀行家からワイン生産者に転じたヴァンサン・ムリエ氏が2002年にこのシャトーを購入し高品質ボルドーワイン造りを目指したそうな。 畑仕事を最も重視し、夏季剪定を行い収量を制限。ぶどうの完熟度にもこだわり、周辺の格付けシャトーより5～10日は収穫が遅く、ブラインドテイスティングで完熟かどうか見極めるらしい。 醸造面では、1級シャトーのコンサルをも務めるボワスノ氏を起用。最新設備を揃え、低温かもしで果実感とフレッシュさをワインに与え、フランス産高級オーク樽（タランソーやフランソワ・フレールなど、新樽比率40%）で約16ヶ月間熟成。 セパージュはカベソー46％、メルロー31％、プティ･ヴェルド23％。 アロマはカシス、ブラックベリー、腐葉土、西洋杉、ミント系ハーブ、ピスタチオなどのナッツ、樽の芳ばしさ、ブラックペッパー、コーヒーなどのロースト。 カシスの強めな黒の果実味、まだ若い分酸やタンニンは強めだが凝縮感があり、奥深く品のあるストラクチャー。その中にある仄かな甘みもエレガンスさを引き立て、余韻は全体的にローストなコーヒーやカカオ、清涼感のあるハーブも残る。 値段の割にクオリティは高い。 確かに下手に若いジスクールを飲むよりは、値段も1/3なんでこっちのが俄然良いかも。 マルゴーとサンジュリアンを足して2で割ったニュアンスに近いかな。 格付け4級レベルと言っても過言はないかもね。

Daichi