『No.1327 染み込み感』 【シャルドネ/2021年】 ディディエ・グラップ/フランス・ジュラ ・シャルドネ 100% 合わせた夕飯 ・唐揚げ(自家製) ・フライドポテト ・オクラの煮びたし スクリューキャップを抜栓し、グラスに注ぐ…薄く緑が感じられる色合いのレモンイエロー、アロマティックではないにせよ、ふんわりと漂うのは、切ってお皿に盛った時のリンゴのような果実の香り。 そして一口…ジュワーんっと、体に染み入る心地よさ。キュッと口中にアクセントを加えるような酸味とリンゴをシャクっと齧った時のようなフレッシュな果実味。シトラスの風味も。コリッコリなミネラルの豊かさのおかげか。染み入りながらもしなりのある液体感を演出。どこかにトーストやクッキー的な香ばしさを感じたり。決して太くガッツに…といった感じではないが、この飲み口はなかなか心地よい。 妻特製の唐揚げに、オクラの煮びたし。とても相性良く、どちらも進む。和出汁の効いたオクラを頬張りながら、シャルドネを飲む。和出汁の風味を壊すことなく寄り添う風情がたまらない。唐揚げもしっかり合わせてくれる。脂のリセット感もまた良し。フライドポテトは…合わないわけないですよね…といったところ。 この年は遅霜の影響で、2区画の葡萄を一本にまとめ上げたとのこと。正直、ボリューミーではなく、むしろ線の細さを感じるが、無駄のないキレの良さと体に浸透していく様が絶妙だったりするわけで。 やっぱ美味しいな、ディディエ・グラップ！ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ