『No.775 面白くて美味い』 昨日の話。 先日、地元ローカルの情報番組で、テイクアウトの店特集があり、某店のイチジクのサラダが食べたいということで、今度買ってきてちょうだいな…とリクエスト。 んでもって店に行くも、イチジクのサラダが見当たらなかったので、適当に買ってきた次第。うーん、きっとがっかりされるんだろうなぁ。 そんなこの日の夕飯のメニューは… ・牛肉とヒラタケのグリル ・ホタテとエビのグリル ・トマトとモッツアレラのサラダ 妻はそこまでがっかりはしてなかったようで…とりあえすホッ。そしてこのメニューに合わせるべく選んだのは、イタリアはラツィオ州のリベラのサイットーレ2019年をお供に。大好きな作り手リベラでマルヴァジアとトレッビアーノのブレンド物となると、はいこれ美味しいやつとすぐ贔屓してしまうので、ここはひとつ厳しく評価しよう…なんて気はさらさらありませんよ。 てな感じで、ニュポっと抜栓し、グラスに注ぐ。少しトロピカルな甘い果実の香りはふわふわと漂ってくる。そして一口…んん？おぉ…ああぁ、これは凄い！口に含むとまず感じるのは、出汁風味…きのこかしらん？…と思ったら、いきなりパイナップル主体のトロピカルな果実の風味。おぉすごいな、この二段階の味の変化。 これが最初の一口だけならまだしも、何度飲んでも、出汁風味からのトロピカルな果物…と味の変化が楽しめるから摩訶不思議。若干粘度ありなトロっと感。そしてこんなトリッキーなのに、とても美味しく、クセになる飲み口。だけど飲み応えはしっかり。そして嬉しいことに変に口に残らないアッサリさ。 なんだろね、この美味しさは。 本来なら、もう少し寝かせてから飲んだ方がと思っていたのだが、こうやってできたて(に近いヴィンテージ)を飲むのも、実に良いもんだなぁと思ったり。 ホタテとエビのグリルや、サラダには間違いなく合う。そして何より牛肉のグリルにもしっかり寄り添うように合うあたりが流石である。 もう、これは…あれだ、こんなにニヤニヤしてしまう美味しさは久しぶり！よってこれは満点でいかせてもらいたい。大変美味しゅうございました。ごちそうさまでした！

カリヤカ・ズノリ