長野県、楠わいなりーの「2016 ボーリュー」、品種はメルローとカベルネフランは半分づつ。 透明感のある、少しだけオレンジの入りかけた赤色の色調。 香りにはストロベリーとチェリー、スモモ、赤い花。 漢方薬や木の皮のようなニュアンスも感じます。 味わいの果実は、淡めの赤い果実。 酸味は程よく。 開けたては、松ヤニを想像するような渋苦味を前面に感じます。 時間が経つにつれて渋苦味が消えていき、甘露のような甘味と、出汁とか奈良漬のような地味深い旨味、紅茶、キノコ、土といった趣を持つニュアンスが出てきました。 時間をかけて楽しんでほしい一本。

末永 誠一