『No.817 スルスル系の悪魔の水』 昨日の話。 そんなこんなで3月3日は桃の節句。何かお祝いでも…と思ったりもしたが、特に思いつくこともなく、デパ地下の新宿さぼてんのフライ類を買って帰り、家族で食べてお祝いって感じ。 なんか味気ない気もしないでもないが。 それでも、箪笥の奥から引っ張り出したひな人形をうっとりと見つめ続ける娘を見ると、大きくなったなぁと思い、これからの無事を祈るわけで。 そんなこの日の夕飯のメニューは… ・フライ各種(コロッケ、一口ヒレカツ、エビフライ、チーズインメンチカツ) ・トマトとモッツァレラのサラダとスモークサーモンのサラダ それに白ご飯と味噌汁といった具合。そしてこの日はブルゴーニュのヴィニ・ヴィティ・ヴィンチのブルゴーニュ・アリゴテ・ブレオ2018年をお供に。久々に開けるVVV。そしてアリゴテ。エチケットは非常にひな祭りに似つかわしくないかもだが、許しておくれ娘よ。 ちなみに妻はエチケットを見てしかめ面…だろうよね。 気を取り直して抜栓。グラスに注ぐと鮮やかな黄金色。香りの方は爽やか柑橘系がうっすらと。そして一口…ん！むむっ！これは実に美味しい！アリゴテというと強烈な酸味って勝手なイメージを抱いてしまうが、これは実にまろやか。味わいに厚みを感じる。そして何より雑味がなく実にクリア。さらにフレッシュでピュア。なんだこれめちゃくちゃ美味いじゃないか！ 以前飲んだアリゴテも十分美味しかったが、このブレオはまた一味も二味も違う。なんというかバランスと着地点が実に見事なのだ。そしてワイン単体でも良いが、食事と共にした時の寄り添い具合の絶妙さ。酒も食事もどんどん進んじゃう。僕的には今日のフライのエビフライに、レモンをビシャッとかけ食したものとの相性がたまらんかったなぁ。あとはトマトとモッツァレラのサラダとも。 あと、先程エチケットに顔をしかめた妻にも勧めてみたが、これが妻的にも大ヒット。ごくごく飲んじゃう始末。スルスル系の悪魔の水ねとの感想。 久しぶりに飲んだVVVはやはり凄かった。凄みを感じさせつつのジェントルぶりは流石だなぁと感心しきり。ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ