2011 バローネ・リカーゾリ　カステッロ・ディ・ブローリオ　ヴィン・サント・デル・キアンティ・クラッシコ　トスカーナ/イタリア 月曜日のワイン。 晩ごはんに合わせたカジュアルなシラーズでは物足りなかったのか、連れ合いから甘口ワインのリクエストが入りました。 ながらく冷蔵庫でスタンバッていた、ヴィン・サントの出番がついにやってきました！ 現行ヴィンテージが2012のようですから、どうやら1年近く冷蔵庫の中で待機させていたようで、エチケットの紙がシワシワ凸凹に変形してしまっています(>_<) web情報によれば、マルヴァジア90％、トレッビアーノ5％、サンジョヴェーゼ5％という構成比のようですが、トレッビアーノがカナイオーロに入れ替わっているデータもあり、油断できないというか予断を許しません。 そして、「一粒一粒厳選したブドウを風通しの良い場所で約４ヶ月間乾燥させる。ソフトプレスした後、バリックに移しゆっくりと発酵。琥珀色がかった濃い黄金色。強く華やかな香り。レーズンやアーモンドを連想させる丸みのある滑らかな味わい」ということで、瓶熟前に225ℓと110ℓのオーク樽で、何と84カ月間（7年間！）の樽熟を施すそうです。 恐ろしく手間暇のかかったワインなんですね♪ さて、グラスに注いだワインは、明るく光沢のある、やや赤みを帯びたライトブラウン。 とてもクリアで美しい色合いです。 香りは、レーズンやナッツ、干し杏子、ハチミツ、シナモン、そして強烈な芍薬の花！ 口に含むと、厚みのあるボディにハチミツのような強い甘み、リンゴの蜜やアプリコットジャムみたいな風味があり、繊細な酸には微かに揮発酸的な風味。 なめらかでまろやかな口あたり。濃度が高く粘性も高いですが、「ねっとり」とした感じではなく、意外にサラッとした質感。 濃厚な甘さには、ドライフルーツのニュアンスも強く、微かに干し杏子のような苦みやエグみを感じます。 余韻は複雑で長く、シナモン的なスパイシーさとカラメルの甘い風味が続きます。 美味しいです♪ ビスコッティを浸したくなりますね(やったことないけど…笑) 抜群の癒し効果と共に楽しんだのは、夜のしじまに相応しい音楽。 チック・コリアのピアノと、ゲイリー・バートンのヴィブラフォンのデュオによって、1979年に録音されたライブ・アルバム『チック・コリア&ゲイリー・バートン・イン・コンサート』（1980）。 収録された曲のテンポはかなり早く、深夜聴くには不向きでは？ と、このアルバムをご存知の方は思われるかもしれません。 しかし、この甘く結晶化した音色が、この上なく夜に似合います。そして何よりこの極甘口のワインに共鳴し、素晴らしい相性を示してくれます。 甘く柔らかなワインのテクスチャと、高音域で光を放つような硬質さを帯びたピアノとヴィブラフォンの響きが織りなす、見事な化学反応。 今晩も幸せな気持ちで眠りに就けそうです♡

iri2618 STOP WARS

このライブ盤、めっちゃいいですよね。 かなり聴き込みました。

70111

70111さん　コメントありがとうございます。1曲目の「セニョール・マウス」 から、一気に持っていかれますよね⁉︎ チック・コリアが関わるアルバムは、本当に「つかみ」が素晴らしいです。ECMらしい、粒立った音の録音も強烈に印象的でした。

iri2618 STOP WARS