イタリア北東部のトレンティノ＝アルト・アディジェ州、フェッラーリ ロゼ。ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%。 色味はサーモンピンク、泡は豊かに立ち上る。香りは赤リンゴのバランスにストロベリーのニュアンス、グレープフルーツ、イースト、白い花。 飲み口は中庸な重さの口当たり、ふくよかな果実味に程よい酸味。フルーティな果実感とロゼの適度な重さがありつつ、雑味のないクリアで飲みやすいロゼ。 フェッラーリのThe Classic Line、所謂スタンダードなシリーズのロゼ。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で味わいも似るが、シャンパーニュのような硬質さが勝る感じではなく、果実がしっかりと現れる明るい表情のワイン。 また(シャンパーニュに比べれば)妙に安く、これは一本携えて外に飛び出し公園でお花見したくなる良質スプマンテ。 2021より「Official toast of F1」(toastはパンじゃなくて乾杯の意味)、つまりF1のシャンパンファイトで使われる。それってシャンパンファイトじゃなくてスプマンテファイトだよね、は定番ネタ。契約期限は2023年まで、つまり今年までなので、来年はどうなるか興味深い。 モエ時代のOfficial toast of F1のスポンサー料は6億とも7億とも言われていたので、フェッラーリもそれ以上に払っていると思うのだが、それを全く感じさせないお値打ち度。

TKR