2011 ドメーヌ・ベレーヌ ヴォーヌ・ロマネ レ・カルティエ・ド・ニュイ ブルゴーニュ/フランス 金曜日の夜に開けたワインです。たまにはブルゴーニュなんぞをいただいてみようかと、食器棚の下の「室温セラー」（苦笑）から引っ張り出してみました。 ワインの温度管理にはあまり神経質な方ではありませんので、7年前にセラーが故障して以降、自宅にあるワインは冷蔵庫温度または室温“管理”となっています。 ちなみに、このワインは5年ほど室温保存したワインです。 封蝋の上からコルクスクリューを刺して、そのまま蝋をバキバキ砕きながら抜栓します。このワインの場合、コルクのど真ん中の位置に蝋がかかっておらず、作業が楽です。 グラスに注ぐと、少しオレンジがかっていますが、黒味を帯びた淡めのルビーの外観。透明感があり照りも良く、やや熟成の進んだ正常な状態のワインに見えます。 ディスクに厚みがあり、脚は非常に遅く粘性はとても高そう。 香りは、抜栓直後は硫黄っぽさを感じますが、これは時間が経つとキレイに消えました。黒と赤の中間のような甘酸っぱいベリーの果実香。ただし、新鮮な感じではなく、過熟感のある熟成香のイメージ。そしてサワーチェリーのリキュール。 微かにクローブやスターアニス的なスパイシーさを感じます。同時に、レザーやドライフラワー、鉄錆のようなニュアンス。 口に含むと、最初はかなり酸が立った状態！ 保存の責任を感じ、背中を冷たい汗が一筋滑り落ちて行きますが、この強い酸味もすぐに気にならなくなります。 あじわいは、最初のうちは果実味の弱い、鰹出汁のような薄旨系ですが、時間が経つにつれ、果実感が上がっきて、スケールは小さいですが、良い感じのヴォーヌ・ロマネらしく変化してきました。 程よい熟成感に、適度なスパイシーさが加わって、良い飲み頃だと思います。 ただ、余韻はそれなりに長く続きますが、最後の最後に、あまりヴォーヌ・ロマネらしくない苦味が残ります。これ、やっぱり保存の問題ですね…。 室温保存は、やはり長くても3年ぐらいが限界ですね。管理責任を痛感中です。 「カルティエ・ド・ニュイ」という区画、エシェゾーとクロ・ド・ヴージョというふたつのグラン・クリュに隣接する畑で、エシェゾーに格付けされるクリマと、ヴィラージュに格付けされるクリマに分かれているそうです。 同じ畑の中に、特級とヴィラージュのふたつの格付けがあるわけですね⁉︎ かなり珍しいことだとおもいますが、こちらはもちろんヴィラージュに格付けされるクリマです。 このワインにはアンナー・ビルスマのモダン楽器によるバッハの『無伴奏チェロソナタ』を合わせてみました。 前日にいただいたバルベーラには、同じビルスマのバロック・チェロがドンピシャ（笑）でしたが、こちらのピノ・ノワールにはストラディヴァリウスのゆったりしたテンポの演奏が最高のペアリングです♪ 曲がりくねった大河の淀みの深い淵を眺めているような気持ちになりますが、一見静かな流れの水面の下には、強烈な力の流れが渦巻いていて、見えない水底へ引き込まれそうな引力の強さと、切り立った崖の河岸へ一気に弾き飛ばされそうな強い遠心力を同時に感じます。 それでも危険を承知の上で、ギリギリまで近づきたくなるような蠱惑的な魅力が、私の中ではヴォーヌ・ロマネの魅力と重なります。 自分でも何を言っているのか？ よくわからなくなっていますが、とにかく素晴らしい演奏で、私のいちばん好きな無伴奏チェロソナタです☆

iri2618 STOP WARS

告白します！実は私もセラーなしのワイン好きです❗️カッコよく言えば、弊社ワイン店舗に毎日通うので、セラー予算より現物投資に尽力してまいりました（笑） そして、その管理状態云々をわからないままの方も多い中、学習後、知ってしまった幸せ？不幸せ？という醍醐味を含み、ワインを楽しんでいます。 これもまた、意趣あるものではございませんか❤️

hitomii

それなりの量が入るセラーを購入したのがもう2年前でしょうか。ある日これが突然壊れたら、セラーの中のワインをどうすれば良いのかとちょっと思ったりしています。せめて、壊れるのが真夏じゃなければ良いなーとか思っていますが、多少の室温保存なら問題ないかという勇気（？）をいただきました。 こちらの演奏は未聴です。 どこかで聴いてみたいと思います。

bacchanale

hitomiiさん その環境があれば、確かにマイセラーは不要でしょう（笑）「現物投資に尽力」に爆笑してしまいました☆

iri2618 STOP WARS

bacchanaleさん セラーはある日突然壊れますよ！ ウチは真夏でした（涙）消防車まで出動する大騒ぎになりましたが…。中身は、子供の部屋を占拠して24時間冷房をかけ続けてひと夏超えた後、寺田倉庫行きに（号泣）☆

iri2618 STOP WARS

消防車まで出動とは、ただ事ではないですね^^; 大きなセラーを購入して便利になりましたが、そういう事態は警戒しておかないといけないのですね。

bacchanale

室温保存とセラー保存した同じワインをブラインドで飲んだら、室温ワインのほうが美味しかったという実験結果を読んだことがあります。熟成が早く進んだんでしょうね。 おっしゃる通り若いワインなら食器棚に3年くらいなら行けそうな気がします。 私もセラーから溢れたワインを廊下においてますが、やっぱ大きなセラーほしいですね(T_T)

mattz

我が家は押し入れセラー 夏は涼しく冬寒すぎです(笑) 寒過ぎは良く無いのでしょうか〜？ iriさんのお宅は冷蔵庫で保存なのですね〜

ゆーも

bacchanaleさん 冷却の触媒にアンモニアを使ったセラーだったんですが、パイプが破断してアンモニアが漏れ、かつ、その瞬間に子ども3人がお留守番という状況でした。長男がネットで対処法を検索したら、消防署に連絡せよという答えで…。お気をつけ下さい☆

iri2618 STOP WARS

mattzさん 仰る通り、3年までは、熟成が早く進んだ印象程度ですが、そこを超えるとダメージがハッキリ刻印され始めますね。ワインの熟成って、難しいけど面白いですね☆

iri2618 STOP WARS

ゆーもさん 押入れは優秀なセラーですね。家の中なら、寒すぎるとこまではいかないのでは？ 冷蔵庫は、一時保存ですぐ飲む前提で入れています。ナチュール系のヤバイやつも冷蔵庫ですが、やはりすぐ飲んじゃいますね☆

iri2618 STOP WARS

きーの家に真夏を越えたオーブリオンが10年眠ってます( ´∀｀;) 生きているのか、劣化してるのか… 開ける勇気がでません。 ヴォーヌ・ロマネ、素晴らしいワインをあけてますね(*´ω｀*).。o○ 保存状態のダメージは最小限で楽しめてるようで！ iriさんワインの神に好かれてますね(*´∀｀)♡

きー

きーさん 生きていても、逝っちゃっていても、起こしてあげるのがワインのためですよ。オー・ブリオンならなおさらでしょう♪ 開ける時はぜひ呼んでください（笑）☆

iri2618 STOP WARS

あっ！自分もセラーは一度も買ったことないです！ 理由は簡単で買ったワインは一ヶ月以内にはほぼ全部飲むから^^)笑 セラーなんか本当に10.20年単位で熟成させたいワインがある以外はあまり必要性はないかなと^_^; ただご存知のように自分はヤフオクワインばかり飲んでますがブルゴーニュだけは若いヴィンテージしかほぼ買いません。やはりピノは保存状態が一番難しいですから（例えセラー保管でもボトル差はけっこうあると思ってます） なので古酒ならボルドーやカリフォルニアやオーストラリアのカベルネ系をよく狙ってます！ ちなみに先日のオーストラリアのシャルドネはあれの10年前のを飲んでたので予想ピッタリな味わいで実はけっこう満足でした♪笑

YD

YDさん YDさんの場合はヤフオクがセラー代わり（笑）確かに必要ないですね！ 自分の飲みたいものを見つけて落とすワザを私も身につけたいです☆

iri2618 STOP WARS