大阪のお客様と頂いたワインです。 お客様がコルクのカビを確認すると、 「保管が行き届いていたことを物語っていますね。」 慎重にゆっくりと抜栓。それでもほろほろと崩れて、瓶の中にコルクがぽとり。 「コルクがなければワインは熟成しません。コルクもワインの一部なのですよ。なぁに、心配することはない。」 薄い琥珀色。 蜜のような甘美な後味に陶酔。その余韻が長く続きます。 口をつぐんだまま視線を交わすだけで、互いの幸福感を確かめあうことができます。

もゆるみどり