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La montagne cis 2016 Alc 12% まるで上等な甘い梅酒みたいですね ........殺虫剤を撒かないから、畑には葡萄を食べる虫が多数住み着いた。朝から晩まで何度も畑の見回りをして、一粒ずつ葡萄を確認する。それでも虫は週替わりで新たな虫が増えていく。 病気のリスクがあっても津金の秋を葡萄にも出来るだけ味わわせてあげたい、と収穫は出来る限り遅らせる。葉は紅葉してカサカサになり粒もしわしわで張りがなくなり、死ぬ一歩手前まで待つ。 そうして収穫した葡萄は、籠に積み重ねたりせず、まるで生まれたての生命のように扱っている。 そこは音の無い世界.... 仕込みは静寂の中で行われる。 収穫した葡萄はすべて人の手で房から外され、明らかな腐敗果以外はその年のその土地を反映したものだからと除いたりはしない。 そして、何も加えず、何もせずにただ発酵が始まるのを待つ。 そうすると葡萄は自然に発酵するので三週間くらいしたら自作の小さな手動の木製のプレス機で搾る。 その液体を樽に移動させる時も、小さな容器で何十往復もして静かに移す。 瓶詰めはサイフォン方式の落差を利用した細いチューブを使うので1本詰めるのに1分近くかかる。 その工程に機械はない。 すべての動作がまるで宗教儀式のように、音をたてずに、ゆっくりと進められていく。 なぜこんなことをするのかというと、亜硫酸を一切入れないから、酸化しないようにするためである。 音がするということは液体と気体が混ざることだからだ。 河合香織 著 ウスケボーイズより要約 ******************* 言葉にすると簡単なことのように思えても実際のワイン造りを知る人には、それがどんなに大変で非現実的なことかがわかるんだと思う。 そんな造り方をしているワイナリーは世界中を探せば他にもあるのだろうか? よくヴァンナチュールは原点回帰のワインだと言われるけれど 岡本さんのワインを飲むと原点回帰というよりも原始的なワインという言葉のほうがピンとくる。 当然その時代のワインは飲んだことがないから、あくまでも想像でしかないけど、 品質こそ違えど、きっと太古の昔のワインってこんな感じだったんじゃないかと思えるのです。 そして、ワインには造り手の思想が宿るということを理解できるようになります。
体に優しいワインが好きです
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La montagne cis 2016 Alc 12% まるで上等な甘い梅酒みたいですね ........殺虫剤を撒かないから、畑には葡萄を食べる虫が多数住み着いた。朝から晩まで何度も畑の見回りをして、一粒ずつ葡萄を確認する。それでも虫は週替わりで新たな虫が増えていく。 病気のリスクがあっても津金の秋を葡萄にも出来るだけ味わわせてあげたい、と収穫は出来る限り遅らせる。葉は紅葉してカサカサになり粒もしわしわで張りがなくなり、死ぬ一歩手前まで待つ。 そうして収穫した葡萄は、籠に積み重ねたりせず、まるで生まれたての生命のように扱っている。 そこは音の無い世界.... 仕込みは静寂の中で行われる。 収穫した葡萄はすべて人の手で房から外され、明らかな腐敗果以外はその年のその土地を反映したものだからと除いたりはしない。 そして、何も加えず、何もせずにただ発酵が始まるのを待つ。 そうすると葡萄は自然に発酵するので三週間くらいしたら自作の小さな手動の木製のプレス機で搾る。 その液体を樽に移動させる時も、小さな容器で何十往復もして静かに移す。 瓶詰めはサイフォン方式の落差を利用した細いチューブを使うので1本詰めるのに1分近くかかる。 その工程に機械はない。 すべての動作がまるで宗教儀式のように、音をたてずに、ゆっくりと進められていく。 なぜこんなことをするのかというと、亜硫酸を一切入れないから、酸化しないようにするためである。 音がするということは液体と気体が混ざることだからだ。 河合香織 著 ウスケボーイズより要約 ******************* 言葉にすると簡単なことのように思えても実際のワイン造りを知る人には、それがどんなに大変で非現実的なことかがわかるんだと思う。 そんな造り方をしているワイナリーは世界中を探せば他にもあるのだろうか? よくヴァンナチュールは原点回帰のワインだと言われるけれど 岡本さんのワインを飲むと原点回帰というよりも原始的なワインという言葉のほうがピンとくる。 当然その時代のワインは飲んだことがないから、あくまでも想像でしかないけど、 品質こそ違えど、きっと太古の昔のワインってこんな感じだったんじゃないかと思えるのです。 そして、ワインには造り手の思想が宿るということを理解できるようになります。
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