アメリカ西部のカリフォルニア州、アンシャックルド カベルネ・ソーヴィニヨン2019。カベソー100%のようなワイン名だが、カベルネソーヴィニヨン主体、プティシラー、シラー、メルローのブレンド。AVAの規定ではカベソー75%以上。 色味は濃いガーネット、香りは煮詰めたようなブラックベリーにプルーン、生木のシダーウッドに乾燥したハーブ、リコリスとシナモンのスパイス香。 飲み口は厚みある口当たり、濃縮した果実爆弾のような果実味に、厚みあるがキメの細やかなタンニン、柔らかな酸味。 カリフォルニアらしい、香り味わいともに厚みあるダイレクトな果実感で、スパイスなど多層感がありつつも尖ったところのない柔らかな印象のワイン。良い意味でファットな味わいのワインで、Unshackled＝解放の名の通りふくよかで奔放なワイン。 ことワインを飲みなれていなくてもストレートに美味いと言ってもらえそうなワイン。 エチケットはダヴィンチ・コードで知られるようになったカラクリ金庫「クリプテックス」を模したもの。一見ランダムに見えるが、よく読むときちんと単語を成している。唯一「TPWC」だけが読み取りずらいが、ずばり「The Prisoner Wine Company」の略。 上級ラインのPrisoner＝奴隷からの今回のUnshackled＝解放、Prisonerが虜にさせる堅牢な牢獄感があるならば、こちらはもっと気軽に楽しめる解放感、の違い。 ちなみに従来はカルトワインらしくネット販売NGだったが、2022年からネット販売が許可。カルトワインの位置づけながら流通するようになったのか、コストコで割安で入手できるのはありがたい。

TKR