今回の実家帰省のメインワインで、スゴいの開けちゃいました。父がリタイアして初の実家帰りだったので。それにしてもすごい存在感のボトル。 これ、３年前に発売したてで売り切れちゃうんじゃないかと焦って購入したもの。実際はそんなすぐに売り切れはせず。まだ楽天でも売ってますね。2012シンクアノンstock。 さくーっと蝋キャップを削り、抜いてみるとキレイな長くて白いコルク。注いでみると、光を通さない黒い滑らかな液体。 さて香りは、 開けたてはスパイスマックス、胡椒やエキゾチックな東洋スパイス、獣、超パワフルシラー。 味わいは、上品でシルキー。アルコールの高さを感じさせるふんわりした揮発性、継ぎ目の細かい黒果実の密度、バランスの取れた酸味と甘味。舌の上に熱とともに残る心地好いタンニン。 更に凄いのはここからでした。あまり継ぎ足しもせず、ちびちびと香りを楽しみながら飲んでいたのですが、香りが一向に衰えませんでしたね。時間が経つとスパイスさが薄れてきて、ジャミーな甘い果実の香りとミルキーなバニラ香が出てきました。いい匂い。なんという強い果実。 そして、今ひと晩経ったグラスの残りをいただいてますが、まだ香りが残っていて、時間が経った引き締まったカベルネのような匂い、紅茶、ブランデー。 これがマンフレッド・クランクル、世界最高峰のシラーか、と感心したワインでした。

倉田英