味わい |
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香り |
ワイン名 | Mas de Daumas Gassac Rouge 1982 |
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生産地 | France > Languedoc-Roussillon > Pays de l'Hérault |
生産者 | |
品種 | Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン), Merlot (メルロ), Tannat (タナ), Syrah (シラー), Malbec (マルベック), Cabernet Franc (カベルネ・フラン) |
スタイル | Red Wine |
2023/07/15
(1982)
1994年に久しぶりに訪れた、パリのワインショップ、ニコラで購入。お店は、以前1989年に訪れた時とは、ずいぶん違っていました。 初めて行った時は新婚旅行の折で、今から35年ほど前です。うろ覚えですが、店先から木箱に入ったワインが沢山でした。年配のお店の人に誘われて入った地下では、ワインショップ店舗やそのセラーと言うよりも、ワイン醸造所の地下みたいな感じで、確か床も土か砂利だった気がします。置かれていたワインは、ニコラのマークが入った所謂「ニコララベル」のボルドーワインをはじめ、年代物のワインが幾つも並んでしました。 階段の下に、木箱に詰められて発送準備が出てきている荷が幾つかあって、その荷札を見てみると、どれも日本行きでした。「そうだよな、お金が有って、こんなワイン見たら1ケースぐらい買うよなぁ、」と思いました。 その時は、私と嫁さんの生まれ年のワインを1本ずつ買いました。 94年に再び訪れた時は、ずいぶんと様相が変わっていまして、都会の普通のワインショップ化していました(同じ場所かどうかも不明)。若い、とても愛想の良い店員が一人だけでした。地下は無くて、1Fにワインが並んでしました。見たところ、価格も含めてあまり気を惹く物が無く、色々見て、1本だけ買ったのが、この「ドゥマ・ガサック・ルージュ1982」です。 ドゥマ・ガサックは、今ではあまりその銘柄名を聞きませんが、以前(80年代後半から90年代前半にかけて)はラングドックのスーパースターとして、生産者のエメ・ギベールの名と共にとても有名でした。 赤は当時、何度か飲んでいましたが、「シャルドネ、ヴィオニエやプティ・マンサン等を混醸した白が、とても面白い」とどっかで読んで、「これは是非飲んでみたい!」と思っても、当時は何処にも無かった記憶があります。 その後、そのドゥマ・ガサックの白も何度か飲んだ筈ですが、今に至ってあまり記憶に無いところをみると、まぁ取り立てて驚く様な事は無かったのでしょう。その後、リピート購入もしていませんし。 何度か飲んだはずの赤にしても、これも、そう印象的な物は無かったと思います。 で、今検索してみたら、赤も白も8千円ほどで普通に買えますね。これって、30年前と値段がさほど変わっていないのでは、、 それでも遠路訪れたパリでドゥマ・ガサックを買ったのは、82だからです。何点だったかは覚えていませんが、82はパーカーさんの評が非常に高かったのです。おかげで、ドゥマ・ガサック82は普通には入手不可能でした。 ニコラでも、82だけ確か結構な値段が付いていた筈ですが、「他に買う物も見当たらないし、、」と思いつつ買って帰ったワインです。(私は、レア物に弱いので) ちなみに、当時、上京時に行った何かの会で、エメ・ギベールさんのお話を聞いた事があります。当時出版されたドゥマ・ガサックの本も買っていまして、当時の白のセパージュを確認する事もあり、久しぶりに開いてみました。 今時、ドゥマ・ガサック赤をワイン会に持って行っても、たぶん誰も有難くは思わないでしょう。ただ、本人にとっては、結構な想い出のワインなので、一人で開けてみました。 正直、それ程期待はしていませんでしたが、とても素晴らしいです。当時のパーカーさんの評価は、まぁ正しいか、、と言う所です。最近のは飲んでいませんが、82は間違いなく最良のドゥマ・ガサック、最良のラングドックでしょう。 色もまだまだ充分で、丁度、飲み頃に入った位です。ありがちな粗野な所は全く無く、フィネス有るまるで優良年のボルドーの1級の様です。 エメ・ギベールさんも既に亡くなり、ドゥマ・ガサックもモンダヴィと色々有った辺りからは、あまり話題にならなくなった気がします。 現在の価格が、そのまま今の一般的評価の様ですし、今まで飲んだのも、まぁその位の物だと思いますが、ただ、「82だけは特別」って事ですね。