味わい |
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香り |
ワイン名 | Cognoscente Rose Hip |
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生産地 | New Zealand > North Island > Hawke's (Hawkes) Bay |
生産者 | |
品種 | Albariño (アルバリーニョ), Gewürztraminer (ゲヴュルツトラミネール), Pinot Gris (ピノ・グリ), Muscat Petit Grain (ミュスカ・プティ・グラン) |
スタイル | White Wine |
2022/02/07
価格:3,000円 ~ 4,999円(ボトル / ショップ)
NV(MV) カーニョシャンティ ローズ・ヒップ ホークス・ベイ/NZ 土曜日のワイン。 2022年2月5日はニュージーランド・ロゼワインの日だそうです。 残念ながらNZロゼの持ち合わせがありませんが、ROSEと名前に入ったスキンコンタクトの白ワイン(オレンジワイン)が手元にあります(笑) 微妙にズレていますが、本日の晩ごはん、おでんにも確実に合いそうなこのROSE-HIPを今夜はいただくことにします。 まずこのワイン、とてもユニークなプロセスを経て生まれたワインですので、そこからレビューを始めます。 先ず生産者である「カーニョシャンティ(Cognoscente)」…聞き覚えのない生産者ですが、それもそのはず、設立は2020年の出来たてほやほやのワイナリー。 ただ、本当のルーキーではなく、ホークス・ベイ生まれのベテラン・ワインメーカー、アント・マッケンジーによって、2013年に設立された「アント・マッケンジー・ワインズ」が転じた発展形のワイナリーのようです。 アント・マッケンジー・ワインズには複数のレーベルがあり、シングル・ヴィンヤードにこだわった「クラフト・ファーム 」には、実は同じ「ローズ・ヒップ」という名前のワインがあります。 ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカ・プティグラン、アルバリーニョという品種構成は同じですが、クラフト・ファームのワインは単年産、こちらのローズ・ヒップはNVという大きな違いが! このカーニョシャンティのローズ・ヒップは、クラフト・ファームのフィールドブレンドワインを、2013年から毎年1樽ずつ取り置いて熟成させ、2020年にブレンドしたもの。 ソレラシステムのようでもありますが、ヴィンテージ毎の個性の平均化ではなく、ブレンドによるテロワールの明確化、個性の突出を狙ったような発想のワインだと思います。 能書きが長くなりました(>_<) 外観は、少しモヤッとした感じの深い濃黄色。オレンジワインにしては赤のトーンが見当たらない印象です。 ピノ・グリやゲヴュルツといったグリ(灰色)系ぶどうがメイン品種である割にこの色合いということは、比較的マイルドなマセラシオンなのでしょうか? グラスからは、少し金属的な風味のあるグレープフルーツ的な柑橘にドライアプリコットやパイナップルのような香りとナッツの香ばしさが乗り、いかにもオレンジワインらしいアロマ。 口に含むと、ツルッと摩擦の少ない感じの質感、なめらかで柔らかなテクスチャを感じる口あたりです。 熟した果実の旨みとキリッと力強い酸、冷たいミネラルのニュアンスがあり、メリハリのしっかりした瑞々しい味わいだと思います。 オレンジワインによく感じる、出汁感は控えめですが、スッキリしたバランスの良い旨みが効いていて、おでんに合いますね! クリアな果実感が残る長い余韻も素晴らしく、とても上品な味わいのワイン。美味しいです♪ このワインに合わせて聴いたのは、偉大なシャンソン歌手、エディット・ピアフのCD10枚組BOXセット『Adieu mon coeur』(独・Membran)。 全126曲、彼女の素晴らしい歌の世界に惹き込まれますが、やはりハイライトは、こちらもROSE繋がりの「La vie en rose(バラ色の人生)」(笑) 小刻みなビブラートのかかった彼女の声には、少し金気(かなけ)があって、ワインのミネラル感と共鳴して出会った途端に芳香を放つようです。 この金気、フワフワぐつぐつに煮込まれたおでんにも良いアクセントになって美味してくれているような気がします。 ピアフとおでんとローズ・ヒップ、意外な出会いを楽しませてもらいました。
2022/07/09
2022/05/09