勝沼で江戸時代よりブドウ栽培をしている家族経営のワイナリーで、現在は3代目である。先代の勘五郎が勝沼で初めて棚栽培を始めたと言われ、それまで使用していた竹棚に代わって鉄製の棚を考案した。すべて勝沼産のブドウを使用し醸造を行っている。自社畑のある三輪窪は、ドイツの銘醸地であるラインガウに似た気候であり、ヨーロッパ系品種の生育に適した土地である。特にシャルドネに適しており、日照量が多く水はけや風通しが良い川沿いに面しているため、農薬に頼らなくても良質のブドウを造ることができる。栽培は自然農法で、醸造、ラベル貼り、販売まですべて手作業で行っており、造り手の顔と山梨の景色と空気が浮かぶワインを目指している。「醸し甲州」は最上のキュヴェにしたいという思いから、ラベルが家紋の「丸三」のデザインとなっている。 併設する「若尾果樹園」では生食用のブドウを25種類栽培しており、ブドウ狩りも楽しめる。