旭洋酒は、昭和30年代に地元農家380軒ほどが集結して発足した有限会社で、共同運営していた。市場に流通されない自家生産のワインを造っていたが、2001年末に農家の減少を理由に醸造免許と工場が売りに出され、旭洋酒は消滅寸前の状態となる。そこに運命的な出会いで、勝沼の老舗ワイナリーで醸造に携わっていた鈴木夫妻がこれを引き受けることになった。地元有志の応援を得て、栽培から醸造、販売まで全て二人だけでこなし、新生「旭洋酒」として大きな変貌を遂げ、平成20 年には甲州種の単一畑ワインが、北海道洞爺湖サミットの夫人夕食会でサービスされるまでになった。力強さで納得させるのではなく、優しさでほっとさせられるような、柔らかな温かみの感じられるワイン、そんな太陽のワイン「Soleil Wine」を造り続けている。