スズラン酒造工業のワイン造りは、明治の中頃、小池四郎兵衛が日本酒造りの傍らワインを試験的に醸造した事から始まる。本業である日本酒醸造の技術と道具を用いてのスタートで、ワイン醸造の季節が夏から秋にかけてであった為、寒冷期に仕込む清酒製造者には異常の事で、試行錯誤を重ねながらのワイン造りとなった。明治政府が西欧化を押し進めていた頃、衣食住の洋式化にともない果実酒の将来性を着目しワイン造りを進め、製造技術尊入にはドイツ人技士を招いて行い、最初の試醸から数年後の1905年には宮内省御用のワインを造るまでに成長。生産されるワインは全て自社ブドウを使用しており、2004年にブドウ作りがワイン造りの基本と考え、ワイン製造会社を農業生産法人となった。