フランスの元祖シャンパーニュ、ドン・ペリニヨン エノテーク1990をグラスで。 エノテークは古い表現で通称ドンペリ黒、最近ではP2(プレニチュード:熟成、2度目の飲み頃の16年熟成物)と名前が変わっているが、2020年の今、1990はもはやP3(25年熟成物)のレベル。 色味は深みあるゴールド、泡も細やかにお淑やかに立ち昇る。香りはトースト感がしっかり、やや香ばしいナッツに続き果実香で洋梨、白い花。 圧巻なのは飲み口、シルクのようなきめ細やかな泡が舌を柔らかく撫でるうち、柔らかな酸味と果実味が転がり込んでくる。泡と酸味の粒度が揃っており、まさに渾然一体という言葉がしっくりする口当たり。ただただ感服、至福のひととき、これが30年の時間だけが為し得る、要素が溶け込んだ感か。 たまたま一元さんで入ったワインバーで、ソムリエールさんが何故か間違って抜栓してしまったらしく(マジか)、さらに何故か私が60ml2,000円というありえない価格でおこぼれに預かるというミラクル、笑いの神ならぬワインの神降臨。あえてお店は伏せておきます笑 ドンペリというとパリピ御用達イメージが先行するが、いやいやきちんと向き合えばさすが元祖シャンパーニュと唸るだけの内容、初めて5.0のトップスコア！

TKR