外観はとても濃い黒紫で、グラスの底は全く見えない。縁の僅かに透けて見える所では曇った色味に見える。 香りは甘い完熟ぶどう。僅かにバナナのような甘い雰囲気。ただ香り自体は閉じており弱々しい。 アタックはやはり甘味が主体で、舌に少しとろみを感じる。意外にも渋味の主張もあるが、粉っぽく口にまとわり付く感じ。 前述通り甘味が主体的。完熟ぶどうのテイストと、ガムシロップ的なややベタつく甘ったるさ。甘いが単調で、人工的な印象がある。 渋味も、強い渋味ではないものの存在感はある。ただ、渋味はあるがタンニン感は無い。穏やかでやや細かい印象の渋味だが、粉っぽさが強くかなり口に残るので飲み口はあまり良くない。 酸味は後味に少し顔を出す程度。丸みがあり主張の無いとので余韻も無い。前述の渋味の粉っぽさに隠れがちだが、完熟オレンジの皮の雰囲気のある酸。 表記は中口のフルボディだが、明確に甘口、フル寄りのミディアムボディ。主体の甘味と渋味はあるが、安っぽいと言うか人工的に作られた味で、深みや複雑味が皆無な単調な味。 ただ、600円程度の物としては味は濃い目で重みは感じる液質なので、価格的には飲み応えはありコスパとしては申し分無し。安く甘くそこそこ飲み応えがあるワインが飲みたい時には一押し。

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