プルーン、黒ブドウ、ココアなどのしっとりした香り。よく熟して滑らかになっていても枯れたところは感じさせない。非常に舌触りがよく、うっとりとする。タンニンは溶け込んでおり、味の縁にあるスパイシーさと余韻で感じる酸味が全体にメリハリを与えている。秋を通り越して急に冬めいてきた今の時期にちょうどいい。 時間が経って温度が上がると、たまり醤油のようなコクのある香りとチリパウダーのような少し刺激のある香りが出てきた。これは和食ともよく合うだろう。魚の煮付けなんてどうだろう。 サーモンの刺身と好相性。脂が繋いでいるのかな。鯛やメバチマグロはサーモンより淡白なのでそこまでマッチはしない。 六日目。冷えてしまっているので本領発揮とはいかないが、紅茶に通ずるタンニンが繊細で、かつ華やかな印象を与える。キメの細かい粉のようなタンニンが全体に溶け込んでおり舌を柔らかく撫でる。 十日目。さすがに熟成による枯れた印象が感じられるものの味わいの中心はまだ十分に詰まっている。味わいの奥に胡椒やアーモンドの風味。余韻も長く上品で、飲む者の心を落ち着かせる。また巡り合えたら買って熟成させたい。

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