多田農園　メルロ 　2018 「多田農園のぶどう畑は扇状地にあり，礫と砂とミネラル分を多く含んだ火山灰層と十勝岳や富良野岳からのミネラル分を含んだ良質な伏流水が近深く幾層にもあり，地下深く伸びたぶどうの根がこの伏流水を吸収して良質なぶどうが出来上がっています．収穫されたブドウは，農園内の小さなワイナリーでワインにしています．」 産地　日本　北海道上富良野町 品種　メルロ アルコール度数　11.5% クロージャー　DIAMコルク（DIAM1） 紫がかったルビー．粘性はやや強めです．香りは緻密．花ではスミレ，牡丹．ブルーベリー，カシスといった黒系果実にミントやリコリス，樹脂，ピラジンのニュアンス．かすかにスモーキー．アタックはなめらかでドライな口当たりに，しなやかな酸が広がります．渋みは多めに感じますが細やかで溶け込んでいます．アルコールから感じられるボリューム感は控えめ．余韻も短めでさっぱりとした後口． 多田農園さんのメルロです．今まで持っていたメルロ感を覆される若く青い味わい．個人的にはメルロらしいまろやかさというかふくよかさが物足りないかなと思ってしまいました．メルロといえば右岸ですが，多田農園さんの畑は水捌けの良い扇状地で礫と砂の土壌，気候は大陸性（内陸性？）ですから，海洋性気候で粘土質の右岸とは当然異なる味わいになりますよね^_^

齋藤司