ジンファンデル種はアメリカ産かと思いきやイタリアワイン。 ヨーカドーで約1400円。 黒を帯びた深みのあるガーネット。意外と透明度が高く、グラスの底がはっきり見える。縁にはややオレンジが見えるが、僅かにくすんだ印象。ワインの脚は輪郭がしっかり出て、かなりゆっくりと垂れる粘度。流石15%か。 香りは弱々しく、閉じている。しかし、凝縮味のある黒い果実と、ナツメグやシナモンの香りが僅かに感じられる。弱い香りだがもったりとしている。 アタックはかなりとろみを感じる、滑らかで柔らかい口当たり。スイートではないが、しっかりとした甘味と、心地良い苦味、滑らかなタンニン。 甘味は前述通りしっかり。凝縮感のある黒い果実味を感じる甘さ。ただ、カシスともブラックベリーとも言えないので表現に困る。甘味はクドさは無く、意外と切れ味良し。 渋味自体はあまり感じられないが、タンニン感と苦味はしっかり感じられる。タンニン感はとても緻密で細かくシルクを思わせるくらい滑らか。 苦味が甘味以上にワインの骨格を作っている。樽由来の苦味と言うより、葡萄皮そのもの由来だと思われる。強めながらも嫌味やエグみが無い、力強くも滑らかで心地良い苦味。 酸味そのものは、あまり感じられない。ただ、甘味や苦味の下支えをしっかりしているのがよく分かる。表面に出にくいが切れ味が鋭い酸。甘味と苦味を全く邪魔しない名脇役的な、すっきりした酸味。 とろみのある液質と、甘味と苦味の主張とバランスが高水準で、味わいにコクが強く感じられる美味しいワイン。度数15%と思わせない優しい飲み口で、酔い方も穏やか。ほんのり火照る心地良いアルコール。 とろみのある液質と深いコクは、しっかりフルボディ。そして凝縮感のある果実の甘味から飲み口は赤ワインとしては中甘口と言える。 イタリアワインは薄めでさっぱりのイメージだったが、このワインは濃厚でコク深い。リピート間違い無しのオススメと言える。

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