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2.5
NV アントニオ・マッゼッラ カーラ・ディ・ステッラ・マーレ イスキア カンパーニャ/イタリア 日曜日のワイン。 晩ごはんの、カンパチのカマのバジルソースのつけ焼き、麻婆豆腐、大根入り豆苗とハンペンの擦り流し風うどんなどに合わせて、イタリア・ナポリ湾に浮かぶ火山島、イスキア島産の白ワインをいただきました。 ビアンコレッラ50%、フォラステーラ50%という、イスキア島の固有種同士の、非常にマニアックな品種構成のワインです。 この2品種を組み合わせたワインを、何度かいただいたことがありますが、いずれもDOCイスキア・ビアンコでした。 このワインも、おそらく申請すれば認証を得ることはできるのでしょうが、目の前のボトルは産地呼称のない、いわゆるテーブル・ワイン。 実際に飲んだ後の印象として、クオリティ的にはDOCワインと大差ないものと感じられましたので、何か主義主張があってのことと思いますが、これは、ちょっとしたミステリーですね(笑) 外観は、明るいライトゴールド。光沢があってキラキラ✨した感じが強い見た目。 グレープフルーツみたいな…甘過ぎず酸っぱ過ぎずの柑橘香に、熟した花梨やパッションフルーツのような果実香。 微かにグリーンハーブとチョークっぽいミネラルのニュアンス。 ニュージーランドのソーヴィニョン・ブランの香りに、とてもよく似た香りの第一印象です。 ただ、NZのSBが全体として「グリーン」なイメージに寄せられているのに比べて、イスキアの白は明らかに「イエロー」寄りで、そのあたりが、近いようで大きな違いを生んでいます。 口に含むと、かなり辛口でドライですが、イキイキした果実感と元気な酸が迸る、とてもヴィヴィッドな味わい♪ 夏みかんのような爽やかさを感じる苦みと、海水のトーンによく似た淡くミネラリーな塩味が相まって、ワインの中に、何とも上品な旨み(お出汁みたい?・笑)が出現します! いかにも「島のワイン」と呼びたくなる味わいですね⁉︎ 上品であっても洗練されているわけではない、「野趣」を感じる風味があり、イタリアの鄙(ひな)の豊かさと多様性を、そのままワインの形にしたような味わいだと思いました。 他の産業と同様に、経済のグローバル化の波に飲み込まれ、いくつかの著名産地、有力生産者を頂点とした「ピラミッド型構造」に収斂されつつあるワインの世界ではありますが、イタリアのワインは、そんな流れに抗うような、強い存在感を持ったものが多いですね? このワインにも、産地や品種のヒエラルキーに属さない、ある種の特異点のような個性を感じます。 そういえば、前世紀末に「スローフード/slow food」というムーブメントが起こったのもイタリアからでした…。 そもそもの国の成り立ちが、強大な王権による中央集権的なものではなく、前近代的な意識と実態を抱え込んだままの、それぞれが自立した都市国家の緩やかな連合体みたいに見えますので、こういうワインが存在するのも必然のように思います。 普通に美味しくて、シーフード系の料理によく合う、ちょっとだけ個性的なワインなのに、何だか、やたら大仰なレビューになってしまいました(苦笑)
iri2618 STOP WARS
読み物としていつも楽しませて頂いてます♪(^^)/
3/3
3/3さん コメントありがとうございます♪ 楽しんでいただけたようで良かったです! ホメていただければ励みになりますし、つまらないときは、忌憚なくご指摘いただければ、それも勉強になります‼︎ 引き続きご愛顧の程、よろしくお願い申し上げます(笑)
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NV アントニオ・マッゼッラ カーラ・ディ・ステッラ・マーレ イスキア カンパーニャ/イタリア 日曜日のワイン。 晩ごはんの、カンパチのカマのバジルソースのつけ焼き、麻婆豆腐、大根入り豆苗とハンペンの擦り流し風うどんなどに合わせて、イタリア・ナポリ湾に浮かぶ火山島、イスキア島産の白ワインをいただきました。 ビアンコレッラ50%、フォラステーラ50%という、イスキア島の固有種同士の、非常にマニアックな品種構成のワインです。 この2品種を組み合わせたワインを、何度かいただいたことがありますが、いずれもDOCイスキア・ビアンコでした。 このワインも、おそらく申請すれば認証を得ることはできるのでしょうが、目の前のボトルは産地呼称のない、いわゆるテーブル・ワイン。 実際に飲んだ後の印象として、クオリティ的にはDOCワインと大差ないものと感じられましたので、何か主義主張があってのことと思いますが、これは、ちょっとしたミステリーですね(笑) 外観は、明るいライトゴールド。光沢があってキラキラ✨した感じが強い見た目。 グレープフルーツみたいな…甘過ぎず酸っぱ過ぎずの柑橘香に、熟した花梨やパッションフルーツのような果実香。 微かにグリーンハーブとチョークっぽいミネラルのニュアンス。 ニュージーランドのソーヴィニョン・ブランの香りに、とてもよく似た香りの第一印象です。 ただ、NZのSBが全体として「グリーン」なイメージに寄せられているのに比べて、イスキアの白は明らかに「イエロー」寄りで、そのあたりが、近いようで大きな違いを生んでいます。 口に含むと、かなり辛口でドライですが、イキイキした果実感と元気な酸が迸る、とてもヴィヴィッドな味わい♪ 夏みかんのような爽やかさを感じる苦みと、海水のトーンによく似た淡くミネラリーな塩味が相まって、ワインの中に、何とも上品な旨み(お出汁みたい?・笑)が出現します! いかにも「島のワイン」と呼びたくなる味わいですね⁉︎ 上品であっても洗練されているわけではない、「野趣」を感じる風味があり、イタリアの鄙(ひな)の豊かさと多様性を、そのままワインの形にしたような味わいだと思いました。 他の産業と同様に、経済のグローバル化の波に飲み込まれ、いくつかの著名産地、有力生産者を頂点とした「ピラミッド型構造」に収斂されつつあるワインの世界ではありますが、イタリアのワインは、そんな流れに抗うような、強い存在感を持ったものが多いですね? このワインにも、産地や品種のヒエラルキーに属さない、ある種の特異点のような個性を感じます。 そういえば、前世紀末に「スローフード/slow food」というムーブメントが起こったのもイタリアからでした…。 そもそもの国の成り立ちが、強大な王権による中央集権的なものではなく、前近代的な意識と実態を抱え込んだままの、それぞれが自立した都市国家の緩やかな連合体みたいに見えますので、こういうワインが存在するのも必然のように思います。 普通に美味しくて、シーフード系の料理によく合う、ちょっとだけ個性的なワインなのに、何だか、やたら大仰なレビューになってしまいました(苦笑)
iri2618 STOP WARS