イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州、ラ・ストッパ アジェーノ2016をグラスで。マルヴァジア60%、トレッビアーノ40%のオレンジワイン。 色味は濃く輝きのある綺麗なオレンジ。香りはアプリコットにグレープフルーツのニュアンス、紅茶、軽い木樽、シナモン。 飲み口は中庸な重さで、厚くも柔らかい果実味に、溶け込んだ酸味に癒される。ただ、この感想は後述するサーブでコントロールされた結果のようなので、抜栓直後はまた違うと思われる。 今回頂いたワインバーではイタリアの自然派ワインが中心とのことだが、面白いのが抜栓してから日数を経て熟成させているとのこと。抜栓日からの経過を見て、良いタイミングで提供するユニークで凝ったサーブを見せてくれる。 恐らくこのワインも本来はもっと味わいが力強かったり酸が立ったりしているのだろうが、今回のタイミングでは味わいが溶け込んだ優しい風味で、恐ろしくスルスルと喉を通って一瞬でグラスが空に。 ここにしかないワインではないが、ここでしか飲めない味わいに。

TKR