イタリア南端のプーリア州、マッセリア・ボルゴ・デイ・トゥルッリ ルカーレ プリミティーヴォ アパッシメント2022。プリミティーヴォ100%。 色味はガーネット、香りはブラックベリーのバランスにチェリーのニュアンス、ドライレーズン、クローヴのスパイス香、ロースト感の強い樽香。 飲み口は重めの口当たり、濃縮感ある果実味にバランス良い爽やかな酸味、タンニンはきめ細やか。ラストにきゅっとした酸が残り口中を軽く締めるのが心地よい。 プリミティーヴォにアパッシメントと言うパワーワードで、どこをどう切り取っても濃ゆい濃厚民族御用達なイメージのワインだが、確かに特濃な果実味はありつつも複雑な香りとバランス良い酸とタンニンが心地よい、上出来なお値打ちなプリミティーヴォ。 アパッシメントは樹上で行うタイプだが、ブドウ完熟後「il giro del picciolo」（茎のねじれ）と呼ばれる、ブドウの房の茎をひねることで水分がブドウに届かないようにして自然な乾燥を誘発する手法のアパッシメント。 本来ならほっこり温まりたい冬場に頂きたいワインだが、なにをどう思ったか夏場に繰り出すパワープレイ。濃厚民族たるもの気候に右往左往せず頂くべし。と言いつつ流石に夏場だったので翌日持ち越し。

TKR