醸造所のあるシュバイゲン村は、ファルツ(上の地図の水色の地域です)の最南端に存在します。 こちらの醸造所の面白いところは、所有している畑がフランスとの国境をまたがっていることです。 1871年までと、1918～1940年まではフランス領でしたが、1945年以降は、カナダの占領軍統治下にありました。 ベッカーは、この複雑な事情から、35％の畑をドイツ、65％をフランスに所有しています。 戦後の混乱期、1955年の独仏両国の特殊な法律により、フランス領で栽培されたブドウを使用しても、ドイツワインとして販売することが可能となりました。 さらに、豊かな森も所有しているベッカーでは、ワインの熟成に使用する樽の2/3は、自己所有する森のオークを使用しています。 ワインによって比率は変更されるものの、1/3は地元ファルツのオーク、2/3はフランス・ブルゴーニュ産のオークを使用しています。 ファルツのオークは、ブルゴーニュと比較して、気候に寒暖差があるため、年輪の詰まった良いオークがとれるため、トップ・キュヴェに使用しています。 また、化学肥料に頼らない、自然な農法を実践していることも特徴です。 醸造では、2007年まで瓶詰前は、卵の白身で赤ワインの清澄をしていましたが、2008年以降は、無濾過のフィルタ―無しで瓶詰しています。 ハチミツ、青リンゴの甘い香り。 酸味があるのでスッキリした甘さ。

WINE NINJA