『No.774 厚さとクリスピー』 昨日の話。 だんだんと、日が暮れるのが早くなってきた。ちょっと前まで、娘を保育園まで迎えに行き、その後家に帰るまでに自宅近くの公園で遊びたいといえば、立ち寄って遊ぶことも可能だったのだが、最近は公園に近づくころには、外は真っ暗。 これではさすがに遊ぶわけにはいかない。娘もがっかりしている様子。今度の休みに遊ぶとしよう。 そんなこの日の夕飯のメニューは… ・豚肉の野菜巻き(豆苗とピーマン) ・じゃがバター ・青菜のソテー そしてご飯と味噌汁といった具合。娘は好物の豚の野菜巻きに大喜び。さっきまでしょんぼりしてたのにね。そしてこの日はアルザスのドメーヌ・フロリアン・ベック・ハートウェグのリースリング・グラン・クリュ・フランクシュタイン2017年をお供に。こんな夜はアルザスの優しいワインを…ってどんな夜だよ…って話なわけだが。 コルクをゆっくり抜いたつもりが…シュポーンっと勢いのいい音が。ん？と思いながら、グラスに注ぐと何だかシュワシュワ…ガス感強めだなぁ。香りの方は…擦ったリンゴやたっぷり蜜が詰まったリンゴをサクっと切った時のような香り。ぺトロール的なニュアンスは無し。 そして一口…おっ、あらまぁ…まず感じるのは、強めのガス感…スティルとは思えんなぁ。そして思いのほか厚みのある味わい。これまた見事なまでに飲みごたえあり。個人的に勝手にではあるが、もう少し優しく繊細な味わいかと思っていただけに、ちょっと意外な感じ。でもこういう厚みのあるタイプだと、たれで味付けした豚肉の野菜巻きと相性合うなぁ。 豊かな果実味に、ほのかな塩気、コリっとクリスピーな飲み口に気持ち良いガス感。あぁ、こんな力強いアルザスもいいもんだね…なんて偉そうな御託を並べつつ、ワインと夕飯に舌鼓。 おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ