知人に招待されて伺ったワイン販売事業の立ち上げ試飲会。 社会派ドキュメンタリーの映画配給会社でありながら、ワイン販売事業、しかもサン・マリノワインを取扱うと。 酒好きなのはもちろんあるものの、取扱うワインはサン・マリノワインの中でもピースワインプロジェクトという、売上の一部が平和に寄与する団体や、ラベルを描くアーティストに寄付されるチャリティも兼ねたシリーズ。 そもそもサン・マリノ自体は残念ながら旅の行程上、通り過ぎてしまって行けていないものの、イタリアの中部東側、小高い山に城塞が築かれたアドリア海を望む小国。 建国以来、戦争をしたことのない平和国家であり、ワインは国が力を注ぐ国家事業のような取り組みで、土着品種を含めてワインのラインナップも非常に面白い。 こちらのワインは、しっかり樽熟成した2007年のピノ・ネロ。 貴腐ワインを思わせるような干し葡萄、キレイなのにしっかりしたタンニン、熟成感と凝縮感を持ち合わせて、グラスに注いだ瞬間から芳醇な香りを放つ。 これは…現地でアドリア海の夕日を眺めながらやらねばいかんでしょう… と、妄想させる素敵な一本でした。

Pinot Taro