フランスはボルドー地方のサン・テミリオン地区GC、シャトー・プティ・グラヴェ・エネ2016。カベルネ・フラン80%、メルロー20%。 色味はやや紫ががった濃いめのルビー、香りは初めはブルーベリーに軽いロースト感ある樽香、少しリコリスのスパイス香、時間が経つとチェリーも。 飲み口は中重で、しっかりとした果実味と、厚みと緻密さのある綺麗なタンニン、程よく縁取る酸味と、非常にバランスが良い。 ボルドーでもサン・テミリオンは比較的カベルネ・フラン率が高く、同地区の代表格であるシャトー・シュヴァル・ブランのワインもフラン/メルローが半々くらい。 このワインもカベルネ ・ソーヴィニヨンなしのフラン主体と個性的。 結果、ボルドーの厳格さとスーパータスカンの果実感溢れる人懐こさの間にある、地味に良い仕事が見られる大変美味いワイン。 安くはないが、価格を超えた価値あるワイン。 女性醸造家の手により、僅か2.7haから3,000本しか生産されず、またパーカー氏が高評価を出したことで更に入手困難な模様。 そんなこととは知らずにしれっと買ったが(笑)、ワインは一期一会。ビビッと来たら即買いが基本動作です。

TKR