Townshend Sangiovese
タウンゼント サンジョヴェーゼ

2.50

1件

Townshend Sangiovese(タウンゼント サンジョヴェーゼ)
味わい
ボリューム軽い
重い
タンニン控えめ
強い
甘みドライ
甘い
酸味まろやか
シャープ
果実味スパイシー
フルーティ
香り
  • ブラックチェリー
  • カシス
  • ブラックベリー
  • 紅茶
  • カラメル
  • 鉄
  • 石灰
  • スミレ

基本情報

ワイン名Townshend Sangiovese
生産地USA > Washington > Columbia Valley
生産者
品種Sangiovese (サンジョヴェーゼ)
スタイルRed Wine

口コミ1

  • 2.5

    2022/03/12

    (2011)

    価格:3,000円 ~ 4,999円(ボトル / ショップ)

    2011 タウンゼント・セラー サンジョヴェーゼ コロンビア・ヴァレー ワシントン/USA TGIF! 3.11から11年目の金曜日のワイン。 節目の10年を超え、あれほど鮮明だった記憶も徐々に風化が進み、思い出としてモノクロームの世界に沈もうとしています。 それでもやはり、あの日を忘れるわけにはいきませんし、忘れられるわけもありません。 仕事が長引き、遅い晩ごはんを食べた後に、2011年に収穫されたぶどうによる、ワシントン産のサンジョヴェーゼをいただきました。 USAのサンジョヴェーゼをいただくのは初めてですが、これはかなり良いですね♪ 外観は、まだまだ紫のトーンが支配的な透明感のあるガーネット。見た目の熟成感はほとんどありません。 グラスは、ザルトのボルドーと迷って、結局、シドニオスのレステッドをチョイス。 レステッドの開口部からは、スミレのリキュール、ブラックチェリーやブラックベリーなど酸の強そうな黒果実の香りが溢れています。 口に含むと、とてもドライでサラッとしたテクスチャ。凝縮感がありますが、「濃い」のではなく「強い」という印象を受けます。 しっかりしたストラクチャのあるワインですね。 抜栓直後の開けたて時点では、かなり強い酸とタンニンを感じます。 果実感は強いですが、熟成により旨みに変換されている真っ最中という感じ。 鉄分や鉱物的なミネラルの効きも強く、全体として、とてもバランスの良い仕上がりで、上質なキャンティ・クラッシコのようです。 しかし、このワインが本当に凄いのは、さらに時間が経ってからのこと。 抜栓後3時間ぐらい経ったあたりから、突然、味わいが解れて旨みの塊りが爆発します。 サンジョヴェーゼのモーレツな変化は、ごく稀に経験することがありますが、まさかアメリカのワインで味わえるとは思いませんでした。 ドラマチックなワインの変貌に心を掴まれつつ、1/3ほど残ったボトルをキャリーオーバー。 2日目の変化も楽しみです。 ワインのお供には、フリップ&イーノの『イヴニング・スター』(1975年)。 前年にキング・クリムゾン(第1期)を解散したばかりのロバート・フリップと、同年に『アナザー・グリーン・ワールド(Another Green World)』『ディスクリート・ミュージック(Discreet Music)』を立て続けにリリースして「アンビエント」というジャンルを創出したブライアン・イーノの2枚目のコラボ・アルバムになります。 全体を通して静謐さと安らぎを感じる、3.11に相応しい慰撫の感覚に満ちた音楽だと思います。 ロバート・フリップの独特のギターに、微かにロックの響きを感じますが、ポスト・クラシカルの新しいアルバムと言われれば、なるほど!と思ってしまいそうな美しい音の世界ですね♪ まったく古さを感じません。ほぼ半世紀前のアルバムなんですが(苦笑) 11年という歳月を意識する日に、時間の力を特別に感じるようなワインを飲み、時の流れを超えた美しい作品を聴く…今年はそんな3月11日を迎えることになりました。 ちなみに、この投稿が2500ポストのキリ番! 皆さんから見るとカウンターは「2499」となっているかもしれませんが、私のセラー内では「2500」と表示されています。 この日にこのワインをいただくことになったのは「たまたま」ですが、いろいろな意味で思い出深いワインになりました。

    タウンゼント サンジョヴェーゼ(2011)