味わい |
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香り |
ワイン名 | Grégory White White is Blanc 2018 |
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生産地 | France > Languedoc-Roussillon > Languedoc |
生産者 | |
品種 | Terret Blanc (テレ・ブラン), Grenache Blanc (グルナッシュ・ブラン) |
スタイル | White Wine |
2022/05/21
(2018)
2018 ドメーヌ・グレゴリー・ホワイト ホワイト・イズ・ブラン ヴァン・ド・フランス(ラングドック・ルーション)/フランス 木曜日のワイン。 帰宅後、晩ごはんに合わせて。 これも、北海道の某ショップのセットに入っていたワイン。 人をくったような名前もユニークですが、テレ・ブレ85%、グルナッシュ・ブラン15%という品種構成に唸ります。 テレ・ブレはラングドック・ルーションなどで栽培されている南フランスの固有種テレ・グリのシノニムだそうです。 親筋に当たる「テレ」は変異しやすい品種のようで、テレ・ブラン、テレ・ノワール、テレ・グリの三姉妹が一族を形成しているようです。 基本的に補助品種に分類されるぶどうで、このワインのように85%も使われているケースではAOCの規定を満たせません。 まあ、このワインはもともとヴァン・ド・フランスなので、何の問題もありませんが、2018年はミルデュー(ベト病)で生産量が激減した年らしく、緊急避難的なセパージュのようで、普段の生産年はグルナッシュ・ブランとテレ・ブレの比率が逆、年によってはグルナッシュ・ブランが100%の場合もあるようです。 ワインの外観は明るい麦わら色。とろっとした厚みを感じる落ち着いた見た目です。 グラスからは、トロピカルな黄色い果実や、干し杏や黄桃のコンポート、黄色い花の香り。 いわゆる柑橘香はほとんど感じませんが、いちばん「底」の方にあるイメージで、微かにオレンジピールのエッセンスオイルのような香気。 口に含むと、とても丸くまろやか。分厚く緻密なテクスチャですが、私の好みからすると、少し酸が不足しているように思います。 味わいにも柑橘感がないなと思って舌先でワインを転がしていたら、金柑のシロップ煮とか雲州蜜柑の水煮缶のような、ちょっと懐かしいニュアンスがありました。 まろやかな旨み中心の味わいで、この旨みは時間が経つにつれ、どんどん強く濃厚に口の中を支配して、しまいには舌が軽く麻痺するような感覚すら覚えます。 余韻には、かなり強めの塩味や微かに金属的なミネラルの感触が残り、非常に複雑で耽美的なフィニッシュ。 ここまでのテイスティング・コメント、実は2日目のものです。 初日は、もっとサラッとしていて、香りもアッサリ、味わいも比較的おとなしい、地味な印象のワインでしたが、2日目は、すべてが5割増ぐらいに、劇的に変化しました。 たっぷり時間をかけて、2日目、3日目を楽しむワインかと思います。温度も高めで是非! 本日(2日目の5/20)は、実に久しぶりに音楽CDを発売日にお店で購入しました。 シンガーのメロディ・ガルドーと、ピアニストのフィリップ・バーデン・パウエルによるデュオ作品『オントレ・ウー・ドゥ/Entre eux deux』(2022年)。 ちなみにアルバムタイトルは「2人のあいだで」という意味のフランス語で、上質なシャンソンと落ち着いたジャズのスタンダード、洒脱なボサノヴァをバランス良くブレンドしたような素晴らしい作品です。 緩やかな極上のメロディに乗せて展開される、深く優しく包み込むようなガルドーのヴォーカルと、柔らかく繊細なパウエルのピアノのコンビネーションが、愛を囁き合う恋人同士の睦言のようで、なんとも乙。 そして、このまったりした雰囲気が「ホワイト・イズ・ブラン」のまろやかさにもピッタリと馴染みます。 意図せざる組み合わせでしたが、偶然生まれた素晴らしいマリアージュ。楽しませてもらいました。
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